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衆院選“若い候補者”集まる選挙区…戦略は? それぞれの選挙戦【バンキシャ!】

2024年10月21日 11:38
衆院選“若い候補者”集まる選挙区…戦略は? それぞれの選挙戦【バンキシャ!】
27日の投開票日まであと1週間に迫った衆議院選挙。バンキシャ!は、東京15区の選挙戦を徹底取材。平均年齢が35.4歳(20日時点)と、全国的に見て若い世代の候補者5人の選挙戦は、若者の政治離れも指摘されるなか、どうアピールするのか。それぞれの戦略がありました。(真相報道バンキシャ!)

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18日、都内で行われていた街頭演説。自民党から出馬した25歳の大空幸星氏。今回の衆院選で最年少の候補者だ。

悪天候だったこともあってか、この日の聴衆はまばら。しかし、19日にバンキシャが再び大空氏の演説会場を訪れると…。

バンキシャ!
「ものすごい数の警察官が集まっています。スーツ姿の警察官。なんだこの警備は」

演説の時間が近づくと、会場はこの人だかり。そして、大空氏が姿を見せた。

自民・大空幸星候補(25)
「1人1人の生活を豊かに。余裕がある経済を。これが何より、困った時にお互い支え合える、そんな循環の社会をつくることができる」

すると、そこへ応援に駆けつけたのは、自民党の小泉進次郎選対委員長だ。実はこの前日からSNSなどで大々的に告知されていた。

自民・小泉進次郎選対委員長
「当選すれば日本の国会議員でようやく、たった1人、1人でも20代が受かれば今の国会にいない20代の国会議員の誕生になります」

この選挙区では、自民党に所属していた衆院議員が「政治とカネ」をめぐり、相次いで逮捕されている。

逆風を跳ね返すため、小泉氏を投入して大空氏を支えていた。

自民・大空幸星候補(25)
「今回の選挙、25歳の候補者、野党のみなさん出していない。25歳で立候補できる、それが自民党ということだと思います」

   ◇

あわせて5人が立候補している、この東京15区。候補者の平均年齢は35.4歳(20日時点)と、全国的にみても極めて若い。どんな戦略で挑むのか。

19日、自民党の演説会場を訪ねた。すると、対立候補の立憲民主党、酒井菜摘氏の選挙カーが現れた。

応援の区議会議員
「大きな音で大変失礼いたします。ついついですね、自民党の汚職や不正・裏金、そういったものが続いてるので、声が大きくなってしまいました」

打倒自民党へ。大空氏の陣営を横目に演説を始めた。

立憲・酒井菜摘候補(38)
「政府の予想よりも10年も早く進む少子化対策にも取り組めるのが、酒井菜摘でございます」

子育て支援の拡充を強く訴えている。自身も、7歳の子どもを育てるママ。そんな酒井氏の選挙戦を取材していると、“ある特徴”に気がついた。

ビラ配りの途中、有権者と話し込む酒井氏。

立憲・酒井菜摘候補(38)
「江東区も助成制度があるけど、それはどうですか?」

男性
「来年度の分が今年の6月で申請終わっているので、全然間に合わない。早くても再来年度なので」

およそ5分にわたって立ち話。別の日も有権者に声をかけ、話し込む。これが戦略だという。

立憲・酒井菜摘候補(38)
「1か所で長くやるのがこれまでのスタイルでもあり、なるべく対話を大切にしています。立っているといろんな方が話しかけてくれて、その方の話をしっかり聞く」

   ◇

一方、無所属で戦いに挑むのは、「もう1度国会というリングで私を戦わせてください。みなさまの応援、みなさまが私のセコンドです」と演説する無所属・須藤元気候補。

元格闘家の須藤元気氏。5人の中では最年長の46歳だ。

無所属・須藤元気候補(46)
「チラシの受け取り、ありがとうございます」

女性
「高校時代、K-1の試合よく見てました」

その戦略は、ビラを手渡すと小走りで追いかけて、握手。渡して、追いかけて、握手。フットワークの軽さを生かし、“とにかく握手する作戦”だ。

辺りが暗くなると、さらにパワーアップ。

バンキシャ!
「頭から上半身、すべてビカビカ。ど派手です」

“トリッキー”なスタイルで握手を続けた。

無所属・須藤元気候補(46)
「組織もお金もないので、元気だけですべてカバーしようと」

「お金なくても勝てる、そういう流れをつくりたい。そうすれば若者の政治離れも回復することができるし、挑戦しようと思います」

バンキシャ!
「今回1番訴えたい政策は?」

無所属・須藤元気候補(46)
「消費税減税です。日本経済の底上げです。消費税導入してから賃金が上がらないので、生活が厳しくなってるので、消費税下げないと始まらない」

   ◇

同じく無所属で出馬した、33歳の金沢結衣氏。

無所属・金沢結衣候補(33)
「私は民間企業出身です。私たちは1円単位で領収書を添付します。しかし、政治家は10年後に領収書の公開をする。許せるはずがございません」

「政治とカネ」の透明化を掲げ、初当選を目指している。

午後8時、雨に見舞われながらもこの日の演説日程を終えると、カッパ姿のまま車へ。向かった先は、自らの選挙事務所。そして、「こんばんは、金沢結衣です。今日も1日お疲れさまでした」とYouTubeでライブ配信をスタート。SNSの積極的な活用が、金沢氏の戦略だという。

無所属・金沢結衣候補(33)
「今までもSNSをやっていたけど、都知事選が一大ムーブメントをSNSの影響で起こしたと思っていて」

中でも力を入れているのは、都知事選で躍進した石丸伸二氏の陣営が活用した、「ショート動画」だ。

無所属・金沢結衣候補(33)
「(有権者は)流すように見ていくと思うので、短い時間で簡潔に分かる方が伝わるんじゃないか」

「若い世代と政治をつなぐ懸け橋、きっかけをつくっていきたい」

   ◇

そして共産党からは、35歳の小堤東氏が立候補。雇用・労働政策を重視している。

共産・小堤東候補(35)
「自然現象ではない自民党政治によって、この失われた30年つくられてきたのではないでしょうか。日本共産党、私、小堤東は、これを打開していくために最低賃金1500円以上提案しています」

小堤氏の戦略とは。17日の演説を取材していると、小堤氏が掲げる政策を並べたボード。賛成か否かシールを貼ってもらうことで、有権者と対話するきっかけをつくる狙いがあるという。

そこへ親子がやってきた。ボードにシールを貼っていく。小堤氏は「消費税下げてほしい。そうですよね。私、消費税と同い年で同じ月に生まれたんです」「35歳なんですけど、35年間も消費税あるんです」と話しかけた。

共産・小堤東候補(35)
「いきなり『話聞かせてください』とはならないので、シールを貼っていただくと思いもよくわかるので、そこから話が発展する」

それぞれの戦略がもたらす結果は。衆院選の投開票は1週間後に行われる。

(10月20日放送『真相報道バンキシャ!』より)
最終更新日:2024年10月21日 11:38