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【全文】大阪の病院へのサイバー攻撃「専門家を派遣し初動対応を支援」松野官房長官(11/1午後)

2022年11月1日 18:24
【全文】大阪の病院へのサイバー攻撃「専門家を派遣し初動対応を支援」松野官房長官(11/1午後)

松野官房長官は、1日午後の会見で、大阪の病院がサイバー攻撃を受けたことについて、政府から専門家を派遣し、感染原因の特定や対応の指示など「初動対応の支援を行っている」と述べました。

<会見トピックス>
▽一票の格差訴訟
▽大阪の病院へのサイバー攻撃
▽寺田総務相の政治資金問題等
▽節電要請
▽政府のツイッター利用

会見の概要は以下の通りです。

○松野官房長官
冒頭発言はございません。

――一票の格差訴訟について伺います。7月の参院選の一票の格差をめぐり、仙台高裁はきょうの判決で違憲と判断した。参院選の違憲判決は合区を導入した2016年の選挙以降で初めて。裁判所から一層の格差是正を求められた形だが、受け止めと今後の対応方針を伺います。

○松野官房長官
今年7月に執行された参議院通常選挙においては、すべての選挙区について、一票の格差訴訟が各高裁に提起されたと承知をしています。先日の仙台高裁の判決については、本件選挙当時の投票価値の不均衡は違憲であると判断され、選挙が違法であると宣言されましたが、選挙の無効を求める原告の請求は棄却されたものと認識をしています。本件にかかわる一票の格差訴訟については、今後も各高裁において判決が言い渡される予定であり、その結果を注視してまいりたいと考えております。

――病院へのサイバー攻撃について伺います。大阪急性期・総合医療センターがサイバー攻撃を受け、一部の手術を停止するなど影響が続いています。把握している状況と政府対応があればお聞きします。またサイバー攻撃で医療機関が被害を受ける事例は過去にも発生しています。どのような対策を講じていく考えか伺います。

○松野官房長官
10月31日に厚生労働省に対し、大阪府の大阪急性期・総合医療センターにおいて、ランサムウェアとみられるサイバー攻撃により、電子カルテシステムが使用不能となったとの報告がありました。現在、感染原因については調査中であり、復旧時期について具体的な見通しは立っていませんが、医療機関において復旧に向けて調査、作業を行っていると承知をしております。政府としても、現場に専門家を派遣し、感染原因の特定や対応の指示等といった初動対応の支援を行っています。引き続き、医療機関と密に連携し、情報収集および早期の診療再開に向けた支援に努めてまいりたいと考えております。
医療機関のサイバーセキュリティ対策については、これまでも医療機関に対し、バックアップデータの保存やサイバー攻撃を想定した訓練の実施など、対策を強化するよう求めてきました。また、今年9月に厚生労働省がさらなる強化策を取りまとめ、医療機関の初動対応を支援する体制を構築したところであります。まずは今回の事案の詳細を把握しつつ、感染原因等を踏まえて必要な対策を講じてまいりたいと考えております。

――寺田総務大臣の関係する政治団体について伺います。寺田稔竹原後援会の複数の領収書の宛名が寺田大臣個人の名前だったことが判明しました。これまで大臣は後援会の運営には関与していないと説明されてこられましたが、これまでの説明と矛盾が生じかねません。政府の受け止めを聞かせてください。

○松野官房長官
ご指摘の点については寺田大臣より、本日の総務委員会等において説明されたと承知をしています。いずれにせよ政治家としての責任において適切に説明することが重要であると考えています。

――寺田総務大臣の後援会をめぐっては、会計責任者が亡くなっていたにもかかわらず、必要な届出を行っていなかったことも判明しました。相次ぐ問題の発覚に野党からは政治資金を所管する大臣として不適切だとの声が上がっている。政府としての考えをお願いいたします。

○松野官房長官
政治資金に関して指摘されている事項については、寺田大臣より説明を行ってきているところであり、引き続き、政治家としての責任において適切に説明することが重要であると考えています。

――政府は12月1日から全国を対象に、数値目標を設けない節電要請を行うことを決めたと思いますが、具体的な数値目標があった方がむしろ節電に取り組みやすい、あるいは、数値目標を決めないということは、実は大した問題ではないんだろうと感じる国民も少なくありません。数値目標を決めなかった理由を教えていただきたいのと、今後節電が進まない場合は数値目標を示すという選択肢もあり得るのか教えてください。

○松野官房長官
本日、電力需給に関する検討会合を持ち回りで開催し、需要対策として節電の数値目標は定めないが、全国を対象として無理のない範囲での節電・省エネのご協力をお願いすることとしました。節電の数値目標を定めることで一定の効果は期待できますが、一方で、国民生活や経済活動に影響が出る可能性があると考えています。今年の冬は電力需給が引き続き厳しいものの、安定供給に最低限必要な水準の供給力は確保できていることから、一律の節電の数値目標は定めないこととしました。政府として節電が進まない場合に、直ちに数値目標を定めるということは考えていませんが、引き続き、電力需給の状況について、国民の皆様に対してわかりやすい情報発信に努めること等により、無理のない範囲での節電・省エネへのご協力をお願いしていきたいと考えております。

――米国のツイッター社を買収したイーロン・マスク氏が9人の取締役全員を解任し、CEOに就任したことが明らかになりました。政府は約152万フォロワーを持つ首相官邸のアカウントを持っていて、防衛省をはじめ、各省庁もツイッターで発信しています。マスク氏によって、世界で1日2億人以上が利用するツイッターがどのように変わるのか、注目されておりますが、これに関するご所見と今後ツイッター活用のルールや仕様変更等によって政府としてツイッターの活用をやめることもあり得るのか、あるいは今後も継続して活用するのか、方針についてお聞きします。

○松野官房長官
首相官邸をはじめ、各省庁では、ツイッター、フェイスブック、インスタグラム等、様々な SNS を活用し、情報発信に取り組んでいるところであります。
ご指摘の報道は承知していますが、ツイッターについては、現時点で実際に仕様変更等がなされているわけでなく、一企業の経営判断による運営方針の変更について、政府として予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思います。いずれにせよ、国民の皆様に向け、分かりやすい情報発信を目指す上で、ツイッターは有効なSNS の一つであると認識をしており、今後の動向を注視してまいりたいと考えております。

――確認ですが、政府全体でアカウントはいくつ持っているのでしょうか。また、twitterを利用する・しないは、各省庁独自の判断で行われているのか、あるいは政府全体として活用するということで行われているのか。

○松野官房長官
ツイッターアカウントの開設については、各省庁が独自に判断をしているものであり、 政府全体としてのアカウント数は把握していません。今後とも各府省はそれぞれの広報の目的に応じて、ツイッターをはじめとするSNSを適切に活用していただきたいと考えています。