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【全文】“徴用工問題”韓国側が日本企業に代わって支払いを検討 官房長官会見(1/12午後)

2023年1月12日 18:31
【全文】“徴用工問題”韓国側が日本企業に代わって支払いを検討 官房長官会見(1/12午後)

松野官房長官は、12日午後の会見で、徴用工をめぐる問題の解決策として、韓国が肩代わりする検討をしていることについて、「コメントは差し控えたい」と述べました。同時にチョン・ジンソク会長一行が本日訪日予定です。

<会見トピックス>
▽徴用工問題
▽ガーシー議員
▽鹿児島県馬毛島の基地の着工

〇松野官房長官
冒頭発言はございません。

――徴用工めぐる問題の解決策について伺う。韓国、今日の討論会で、日本企業に代わって、韓国政府傘下の財団が原告への支払いを行うことを検討していると明らかにしました。受け止めと今後の対応を聞きます。また、日韓議連の会長が訪日し、尹政権の姿勢を説明するとのことですけれども、長官を含めた日本政府側との面会の調整状況と今回の訪日に期待することがあればお願いします。

〇松野官房長官
まずお尋ねの公開討論会については、韓国国内の動きの一つ一つについてコメントすることは、差し控えたいと思います。いずれにせよ、昨年11月の日韓首脳会談において、両首脳は日韓間の懸案の早期解決を図ることで改めて一致しており、外交当局間の意思疎通を継続しています。
1965年の国交正常化以来築いてきた友好協力関係の基盤に基づき、日韓関係を健全な形に戻し、さらに発展させていくため、韓国政府と緊密に意思疎通をしていきます。
次に、韓日議連についてはチョン・ジンソク会長を団長とする一行が在日本大韓民国民団主催の新年会出席等のために本日夕刻から訪日予定と承知をしています。一行は訪日中、日韓議連関係者等と面会予定と承知していますが、政府関係者との面会については調整中であります。韓日議連の訪日は二国間関係を下支えするものとして有意義と考えています。

――関連。この案を巡り、賠償問題は1965年の日韓請求権協定で解決済みとしてきた日本の立場から照らしまして、どう評価するのかについて伺います。また、韓国側は日本側に寄付金の拠出や謝罪など誠意ある行動を求めていますが、応じる余地があるかについてもあわせてお聞きします。

〇松野官房長官
まず繰り返しになりますけれども、韓国国内の動きの一つ一つについてコメントすることは差し控えたいと思います。外交上の案件につきましては詳細については控えさせていただきたいと思いますが、外務省にお尋ねをいただきたいと思います。

――NHK党のガーシー議員についてお尋ねします。警視庁は昨日、ガーシー議員が著名人らを脅迫したとして、暴力行為等処罰法違反などの疑いで関係先を家宅捜索した。現役国会議員が強制捜査を受けていることについて政府としての受け止めと求められる本人の対応についての考えをお聞かせください。

〇松野官房長官
お尋ねについては、捜査機関の活動内容に関わる事柄であり、また個別の議員に関わることであるため政府として、お答えすることは差し控えさせていただきます。

――鹿児島県西之表市の馬毛島の基地の着工について改めて伺う。建設反対を掲げて当選した西之表市長はいまだ賛否を示していません。地元市長の同意がない中での着工について、何をもって地元合意とみなし、着工したのか。あるいは地元市長の同意は勘案していないのか見解を伺う。

〇松野官房長官
お尋ねの件について防衛省からは馬毛島の土地の取得費用は財政法に沿って適切に措置していること。(担当から差し紙)失礼いたしました。馬毛島の自衛隊施設の整備にあたって防衛省は八板西之表市長をはじめとする地元の方々に丁寧にご説明に努めてきたものと認識しています。具体的には市長からのご要望を受け、自衛隊施設の整備に対する市民の方々の期待の声に応えるとともに、不安の解消を努めることを目的に、昨年2月以降、協議の場を開催しており、西之表市と議論を積み重ねていると承知しています。また、環境影響評価手続きにおいては市長からのご意見も踏まえた鹿児島県知事のご意見に沿って環境影響評価書を作成しているところであります。いずれにせよ、引き続き丁寧に説明を行う予定であり、地元自治体と緊密に意思疎通を図りながら施設整備を進めていくこととしています。

――重ねてお伺いします。政府は島の買収金額 160億円を国会審議を経ずに捻出し、過去に森林法に違反してしまう開発をした疑いのある地権者に費用を払い、その積算根拠もまた説明されていません。
さらに、環境アセスが完了してない時点で、今年度予算に本体工事費を盛り込み、周辺工事にも着工しました。安全保障の必要性や、アメリカの要請に応えるため、財政主義や法の趣旨を無視しても仕方がないとの姿勢に受け取れますが、政府見解をお願いします。

〇松野官房長官
お尋ねの件については、防衛省から馬毛島の土地の取得費用は、財政法に沿って適切に措置していること。前所有者が森林法違反を理由として処分されたとの事実は確認されていないこと。
そして、土地取得の過程にあり、現在は明らかにできないものの、適切な時期に取得費用の積算根拠を説明する考えであるとの報告を受けています。
また、できる範囲内での準備として、本年度予算には、工事に必要な経費を計上しており、馬毛島における施設整備については、環境影響評価法を遵守しつつ、適切に進めているところであります。政府としては、馬毛島において南西防衛大規模災害時の活動拠点となる自衛隊施設を整備する方針であります。
また、この施設は、米空母がアジア太平洋地域で恒常的に活動する上で、不可欠な艦載機の着陸訓練を実施するための施設でもあります。
引き続き、関連法令を遵守し、丁寧に説明しながら、速やかに事業を進めていく考えであります。

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