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【全文】中国ビザ発給停止「日本企業等への支援を行う」官房長官会見(1/12午前)

2023年1月12日 14:07
【全文】中国ビザ発給停止「日本企業等への支援を行う」官房長官会見(1/12午前)

松野官房長官は、12日の会見で、中国が日本人に対するビザ発給を一時停止したことを受け、「中国側の措置の影響について注視しつつ、日本企業などへの支援をしっかりと行っていく」と考えを述べました。

<会見トピックス>
▽中国ビザ発給停止
▽馬毛島での自衛隊基地整備計画
▽鳥インフルエンザによる鶏卵の価格の上昇
▽新型コロナウイルス感染症法上の類型見直し
▽徴用工問題
▽米海兵隊再編
▽馬毛島
▽国債60年償還ルール
▽中国のビザ発給停止
▽海上自衛隊の護衛艦「いなづま」の事故

〇松野官房長官
冒頭発言はございません。

――中国当局によるビザ発給の一時停止について伺います。アメリカなど各国が水際措置を強化する中、日韓のみを対象としていることと、中国側は中国への差別的な措置への対等な反応だとしていることについての見解をお聞きします。また、停止の長期化が懸念されておりますけれども、予想される影響と今後の対応を伺います。

〇松野官房長官
我が国としては中国において、新型コロナの感染状況が急速に悪化するとともに詳細な状況の把握が困難であることを踏まえ、新型コロナの国内への流入の急増を避けるため、昨年12月30日以降、入国時検査や陰性証明書の提出などの臨時的な措置を講じているところであります。我が国が新型コロナ対策を目的として、国際的な人の往来を止めるものとならないよう水際措置を実施している一方で、中国が新型コロナ対策とは関係がないと思われる査証発給の制限を一方的に行ったということについては極めて遺憾であり、中国側に対して外交ルートで抗議するとともに、かかる措置の撤廃を求めたところであります。我が国としては中国の感染状況や中国側による情報開示のあり方などを見つつ、適切に対応していきます。また、中国側の措置の影響について注視しつつ、日本企業等への支援をしっかりと行っていく考えであります。

――馬毛島の関係で伺う。鹿児島県の馬毛島での自衛隊基地整備計画に関し、防衛省は本日、環境影響評価の評価書を公告し、本日中にも本体工事に着手する見込み。完成後は米軍機の訓練に加え、自衛隊の訓練拠点としても活用されることになりますが、この施設の南西諸島防衛強化における意義や、騒音問題などで反対意見もある地元への理解醸成をどのように図っていくかについてもうかがう。

〇松野官房長官
政府としては、馬毛島において、南西防衛、大規模災害時の活動拠点となる自衛隊施設を整備する方針であります。また、この施設は米空母がアジア太平洋地域で恒常的に活動する上で不可欠な艦載機の着陸訓練を実施するための施設でもあります。馬毛島の施設整備に関して、本日、環境影響評価書の公告を行ったところであり、今後、準備が整い次第、島内での工事を開始するとの報告を受けています。戦後最も厳しく複雑な安全保障環境を踏まえ、政府としてこの施設を早期に整備し、運用を開始することとしています。引き続き、地元への丁寧な説明に努めつつ、施設整備を着実に進めていくものと承知しています。

――卵の価格について。鳥インフルエンザの猛威により、鶏卵の価格が上がっていて生産者だけでなく消費者にも影響を及ぼしかねない状況になっています。現状の受け止めと今後の対策についてお伺いします。

〇松野官房長官
鶏卵の卸売価格については飼料価格の上昇に伴う価格転嫁や鳥インフルエンザの感染拡大により平年より高い水準となっていますが、小売り価格については卸売価格の上昇水準との比較では現時点で影響が限定的と認識しています。
また、鶏卵の供給について関係者からの聞き取りによれば、全国的に不足している状況にはありませんが、加工向けでは一部で不足感が生じ始めているとの声もあります。このような状況を踏まえ、鶏卵の円滑な供給に影響を与えぬよう、一昨日農林水産省から養鶏関係者に対し、安定的な生産確保と家庭消費向けの優先供給を要請したところであり、今後も必要な対応を進めていく考えであります。

――新型コロナウイルスの感染症法上の類型見直しについて伺います。昨日、厚労省のアドバイザリーボードで2類相当から5類に変更した場合、「必要な準備を進めながら段階的に移行すべき」との見解が示されましと。合わせて、類型変更の場合でも、必要な対策も示されました。受け止めと、移行のタイミングについての政府の検討状況を教えてください。

〇松野官房長官
きのう厚生労働省アドバイザリーボードにおいて、専門家から新型コロナの今後の法的位置づけや、対策については、必要な準備をすすめながら段階的に移行することが求められる、との意見が示されたと承知しております。
新型コロナの感染症法上の位置づけに関する基本的考え方については、昨年末から厚生労働省の審議会において議論を始めたところであり、さらに具体的な議論を進めていただくこととしているところであります。政府としては、現在の感染状況や、科学的知見、専門家の議論等をふまえつつ、移行のタイミングもふくめ、総合的に判断して参りたいと考えております。

――徴用工問題について伺います。韓国政府は本日午前、日韓関係の最大の懸案である元徴用工訴訟を巡り、支援団体関係者を招いた公開討論会を開きました。韓国政府は討論会での意見聴取を踏まえ、近く解決案を発表する予定です。
韓国政府は国内の財団が企業の寄付を募り、原告らに支給する形での解決案を検討しているとの報道もありますが、日本政府としての受けとめを伺います。

〇松野官房長官
報道のいちいちについてコメントすることは差し控えたいと思います。いずれにせよ、昨年11月の日韓首脳会談において、両首脳は日韓間の懸案の早期解決を図ることで改めて一致しており、外交当局間の意思疎通を継続しています。1965年の国交正常化以来築いてきた友好協力関係の基盤に基づき、日韓関係を健全な形に戻し、さらに発展させていくため、韓国政府と緊密に意思疎通をしていきます。

――日米2プラス2の関係で伺います。沖縄駐留米軍の第3海兵師団司令部と第12海兵連隊を沖縄に残留させ、その第12海兵連隊を第12海兵沿岸連隊に改編するということを確認しました。部隊の残留や連隊の改変による沖縄の基地負担への影響をどういうふうに考えているのでしょうか。沖縄の基地負担軽減担当大臣として沖縄への説明、どういうふうに取り組むのか、お考えをお願いします。

〇松野官房長官
米国時間11日に開催された日米2プラス2において、米軍再編計画を再調整し、第3海兵師団司令部および第12海兵連隊を沖縄に残留させること、同連隊を2025年までに海兵沿岸連隊に改編させることを確認しました。今般の米軍再編計画の再調整に際しては、格段に厳しさを増す安全保障環境に対応するための米軍の態勢強化を図りつつも、現行再編計画の基本的な原則は維持し、再編終了後に沖縄に残留する海兵隊の規模、現行再編計画と同様約1万人とするなど沖縄の負担軽減に最大限配慮しています。政府としては引き続き、地元負担軽減のための取り組みを着実に推進するとともに、地元に対する丁寧な説明に努めてまいる所存であります。

――馬毛島について、2プラス2でも議題になった重要な問題にも関わらず、地元の西之表市長は賛否を明言しない、事実上の黙認を続けています。こういった態度を明らかにしないということについて、政府についてこれを是とするのか、それとも態度を明らかにすべきという風に考えるのか、お考えをお願いいたします。

〇松野官房長官
地元行政の判断につきましては、コメントは差し控えさせていただきたいという風に思います。政府としては、先ほどお話をさせていただきました通り、丁寧な説明に努めつつ、施設整備を着実に進めていくものと承知しております。

――国債の60年償還ルールについてお尋ねします。防衛費の増額をめぐり、昨日、自民党の世耕参議院幹事長が財源確保のために、国債の60年償還見直しを党内検討すべきとの考えを会見で示されました。財政規律が緩んだり、国債の信用への影響も懸念されますが、60年償還ルールの見直しについて、政府としての見解をお聞かせください。

〇松野官房長官
自民党において、防衛関係費の財源確保の具体的在り方について検討を深める方針と承知していますが、具体的な内容について、政府としてコメントすることは控えたいと思います。その上で、国債のいわゆる60年償還ルールについて申し上げれば、仮にこれを変更して、償還年数を延ばした場合、毎年度の債務償還費が減少する分、一般会計の赤字公債は減りますが、その分、特別会計で発行している借換債が増えることから、全体としての国債発行額としては、変わることがないことや、60年償還ルールが市場の信任の基礎として定着している現状を踏まえれば、財政に対する市場の信認を損ねかねないことなどの論点があるものと認識しています。

――海上自衛隊の護衛艦「いなづま」の事故について伺う。船体のソナーやスクリューが損傷し油漏れが続いているとのことだが、こうしたことも含めて現時点で政府が把握している最新情報を教えてください。また回航など今後の見通しについても合わせ伺う。

〇松野官房長官
護衛艦「いなづま」は事故現場の海域に停泊しており海上保安庁による実況見分や海上自衛隊等による船底の調査を実施しているところであります。これまでの調査の結果、船体前部には凹みや亀裂などの損傷が確認され船体後部では羽軸プロペラブレードの一部が脱落しこの脱落部から油漏れが確認されました。油漏れ箇所については閉塞するための措置を既に実施し現在、新たな油膜は確認されていないとの報告をうけています。また護衛艦の回航については入居させる造船所や実施時期を含め調整中と承知しています。