特定秘密の“漏洩” 海自1等海佐を懲戒免職 漏洩で処分は施行以来初
防衛省は、安全保障に関する「特定秘密」をOBに漏らしたとして海上自衛隊の1等海佐を懲戒免職処分にしました。
「特定秘密」を漏らしたのは、海上自衛隊で情報を専門に扱う部隊の指揮官でした。「特定秘密保護法」が施行されて以来、「特定秘密」の漏洩が明らかになるのは初めてです。
酒井海上幕僚長 「決してゆるされるものではなく、 国民の皆様に深くおわびを申し上げます」
防衛省によりますと、海上自衛隊の井上高志1等海佐は2020年3月、元上司で海上自衛隊の現場トップである自衛艦隊司令官を務めたOBからの求めに応じ、ブリーフィングをした際、日本周辺の情勢に関する「特定秘密」情報を漏らしたということです。
井上1佐は内部調査に対し漏洩を認めており、防衛省は26日付で懲戒免職処分にしました。
また、自衛隊の警察にあたる警務隊が、「特定秘密保護法」違反などの疑いで、井上1佐を横浜地検に書類送検しました。
「特定秘密保護法」は、漏洩すると日本の安全保障に著しい支障を与える情報について政府が一定期間「特定秘密」に指定し、保護するものです。
酒井海幕長は会見で「再発防止に努める」と強調しました。