次期参院選「連合」のトップが共産党との候補者1本化否定的 山形県選挙区の現職の対応は
ことし夏に迫った次期参議院議員選挙の山形県選挙区をめぐり、国内最大の労働団体「連合」のトップが先週、連合山形などが支援する現職について、共産党との候補者一本化に否定的な考えを示しました。前回の参院選では共産も現職を支援していて、連合トップの発言をめぐり思惑が交錯しています。
3月1日、県内最大の労働団体連合山形が開いた集会に出席した連合本部のトップ・芳野友子会長。集会後の記者会見で夏の参院選・県選挙区の対応について考えを示しました。
連合本部の芳野友子会長(共産党と協議をして候補者を一本化すべきという考えは?)「ありません。共産党との関係は考え方が全く違うので連合としては相容れない部分があるので共闘はできない」
次期参院選の県選挙区には現職の芳賀道也さん(67)が立憲民主、国民民主両党の県連と連合山形の2党1団体の統一候補として、再選を目指し無所属で出馬する予定です。
初当選を果たした2019年の参院選。芳賀さんは立憲民主、国民民主、連合山形のほか共産党の支援も受け「野党統一候補」として当選しました。
今回の参院選をめぐっては、芳賀さんはこれまで共産党との関係について言及していません。
3月1日の連合山形の集会では参院選での支援を呼びかけ、連合本部の芳野会長と固い握手を交わしました。
芳賀道也参院議員「春闘の先に大事な戦いの一つ参議院議員選挙もあります。参議院が変われば日本全体が大きく変わる。いつも以上に本気の戦いで春闘・参議院選挙を戦い抜いて日本をよりよい未来につなげていこうではありませんか」
芳野会長は参院選県選挙区について「立憲民主党、国民民主党、連合の3者が戦える形をつくることが重要」とした上で、共産党との関係については芳賀さんに判断を求めました。
連合本部の芳野友子会長「連合の方針では明らかに共産党と一緒にやる場合推薦取り消し、もしくは推薦できないという方針が明確になっているので連合の方針を本人がどれだけ理解をしどういう決断をするかということになる」
芳野会長の発言について、芳賀さんはYBCの取材に対し「連合の考えは理解している。野党統一候補にこだわるつもりはない。党派を問わず県民全てに応援してもらえるよう訴えていきたい」と話しました。
共産党県委員会は参院選について独自候補を擁立する方針を示しています。一方、芳賀さんの支援については「相談があれば応じる」とのスタンスを示しています。
連合の芳野会長が共闘に否定的な姿勢を示したことについて共産党県委員会の本間和也委員長は…。
共産党県委員会・本間和也委員長「2019年の経過を知っておっしゃっているのか知らずにおっしゃっているのかそれは分からないが排除の論理に立っているならそれは自民党政治を変えていく、野党が協力していく、力を一つにして戦っていく点では決してプラスにならないと思う」
現職の芳賀さんにとっては、共産党との共闘が実現しない場合、野党を支持する層の票が分散する懸念もあります。
夏の決戦が近づく中、政党などの支援をめぐる動きも水面下で活発化しています。
次期参院選の県選挙区にはこれまでのところ芳賀さんのほかにいずれも新人で自民党の大内理加さん(61)と参政党の佐藤友昭さん(52)が出馬を予定しています。