名護市長選 現職の渡具知武豊氏が再選
アメリカ軍普天間基地の移設問題を大きな争点とした沖縄県名護市の市長選挙は、政権与党が支援した現職の渡具知武豊氏が移設反対を訴えた新人を破って再選されました。
渡具知武豊氏「二十数年前から辺野古移設の件については、色々な経緯があります。私の置かれた立場は、この国と県との推移を見守っていくという以外にないと」
開票の結果、現職の渡具知武豊氏が1万9524票、新人で前市議の岸本洋平氏が1万4439票となり、渡具知氏が2度目の当選を決めました。
投票率は68.32%で、前回を8.60ポイント下回りました。当選した渡具知氏は、選挙戦では、政府の進める普天間基地の辺野古への移設について「国と県の係争を見守る」として、前回の選挙に続き、移設への賛否の明言を避けました。
一方で、渡具知氏は、アメリカ軍基地の移設を受け入れた自治体を対象とする再編交付金を活用した子どもの医療費や給食費、保育料の無償化など、1期4年の実績を強調しました。
これに対し、敗れた岸本氏は、玉城知事と県政与党などから全面的な支援をうけ、父親で元市長だった故・岸本建男氏の知名度も生かして、「辺野古移設反対」を訴えましたが、及びませんでした。
選挙結果は、辺野古移設の行方や、今年秋の沖縄県知事選挙にも影響を及ぼしそうです。