夫婦別姓めぐる裁判始まる 原告女性「薄氷の上を歩いているような毎日」
夫婦別姓を認めない民法の規定は憲法違反だとして、男女らが国を訴えた裁判が27日、東京地裁で始まり、原告の女性は「様々な場面で不利益を受け、薄氷の上を歩いているような毎日だ」と訴えました。
東京などに住む事実婚や法律婚の男女10人は、夫婦別姓を認めない民法や戸籍法の規定が憲法に違反するとして、国に対し別姓のままでも結婚できることの確認などを求めています。
27日、東京地裁で開かれた第1回口頭弁論で、原告で事実婚の女性は、「法律婚ではないことで様々な場面で不利益を受け、不安を感じてきた」「家族との日々は不安や不利益と背中合わせの薄氷の上を歩いているような毎日だ」と訴えました。
一方、国側は争う姿勢を示しました。
原告 黒川とう子さん(仮名・51)「自分の名前を失いたくないというこの自分の思いと引き換えになんでこんな過酷な状況を強いられなければならないのか」
夫婦別姓をめぐっては、最高裁大法廷が2015年と2021年に合憲と判断しており、集団提訴は今回で3回目です。