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きょう撤去期限…“ごみ屋敷”は?名古屋市

2015年6月8日 20:21
きょう撤去期限…“ごみ屋敷”は?名古屋市

 住宅から大量のものがあふれ出た名古屋市内のいわゆる「ごみ屋敷」が8日、「撤去命令」の期限を迎えた。

 先週、名古屋市が出した撤去命令の期限が8日に迫り、視察に来た職員たち。撤去命令は、道路法に基づいて路上に置かれたものを撤去するよう命じたもの。果たして、片付けは進んだのだろうか。

 「ごみ屋敷」の住人の男性は、片付けが順調で気分が良いという。

 住民「(強制撤去の)代執行はない、可能性はない。そりゃあ気分爽快ですよ」

 約1か月前には、ものは住宅からあふれ、歩道を占拠。車道まではみ出しそうなほど大量に置かれていた。それが8日午前、ものは歩道にはみ出る程度。確かに片付けは進んだようだ。なぜなのだろうか。

 2日、現場を訪ねると、そこには女性の姿があった。テレビでごみ屋敷の様子を見て、愛知県内から自主的に手伝いに来たという。

 片付けの手伝いに来た女性「最初やじうまだったけど、心配だったから、ほとんど毎日来て」「(住人の年齢が)お父さんの1つ下なんですよ」

 そして6日は、東京から手伝いに来たという若い男性の姿もあった。

 東京から手伝いに来た男性「僕でできることがあれば(ここまで)来て、話を聞いて片付ける動機づけができたらいい」

 この男性は、8日の撤去命令の期限に間に合うよう道路部分の片付けを続け、歩道を通れるまでにしたのだ。

 住人「本当に助かりました。1人じゃこれだけはできなかったと思う」

 市は8日、まだ道路にはみ出ていたものを一時的に預かるため、回収。これで路上のものは全てなくなったとして、次の処分は行わずにしばらく様子を見ることにした。

 名古屋市中土木事務所の職員「もろ手を挙げて問題を解決したとは思っていなくて、区を挙げてどうしていくか検討を続けていく」

 片付けが進んだことに、近所の人は「(歩道を)歩けるようになったことはいいんじゃないですかね」「安心というか、またじきに(ものが)出てくる」と話す。

 依然、住宅には大量のものが残ったまま。根本的な解決には、まだ時間がかかるようだ。