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地下水を浄化し海へ…福島第一で汚染水対策

2015年9月4日 1:58
地下水を浄化し海へ…福島第一で汚染水対策

 東京電力・福島第一原発で汚染水を減らすため、建屋に流れ込む地下水の量を減らす新たな対策が始まった。

 福島第一原発ではいま、1日あたり約300トンの地下水が建屋に流れ込み、放射性物質を含んだ汚染水となっている。この対策として、東京電力は3日、建屋周辺の「サブドレン」と呼ばれる井戸から地下水のくみ上げを始めた。今後、浄化して海に流すことで、建屋内に流れ込む地下水の量をいまの約半分、1日あたり150トン程度まで減らせる見込み。

 運用計画では、建屋周辺の約40か所の「サブドレン」から地下水をくみ上げ、浄化設備を通した上で、基準値を満たした水を海に排出するとしている。東京電力は3日、このうちの20か所の井戸から地下水のくみ上げを始めたと発表した。

 県漁連は「苦渋の決断」として計画を受け入れているが、漁業関係者は…。

 漁業関係者「少しでも(海が)きれいになればいいと思うけどね」「複雑です、心境は。本当に市場に出て、当たり前の値段で買ってくれるのか」

 海への排水は、おおむね2週間後になるとみられる。