くい打ちデータ流用 長野市の施設でも
旭化成建材による杭(くい)打ち工事のデータ流用が相次いで発覚している問題で、長野市の施設にも施工記録にデータの流用があったことが分かった。
長野市・加藤久雄市長「旭化成建材が杭の施工を行った市有施設2件について、1件についてデータの流用があったことが分かりました」
データ流用が見つかったのは、信州大学工学部内にある長野市の施設「長野市ものづくり支援センター」。2日、元請建設会社から、旭化成建材が行った杭打ち工事の施工記録にデータの流用があったと長野市に報告があり、市でもその事実を確認した。
掘削した時の電流計のデータで、34本の杭のうち13本が別の杭のデータを流用していた。旭化成建材も流用を認めているという。
市では調査の結果、傾きやひび割れなどは確認されず、施設の使用に問題はないとしている。
長野市・加藤久雄市長「安全性の確保が重要。調査したところ何ら不具合は見つからない。今の時点では安全性に全く問題ないという報告があったので、ほっとしている」
長野市ものづくり支援センターは、2005年に完成。市内の企業や信州大学などが利用している5階建ての施設。旭化成建材では、杭は支持層に届いていると説明していて、市ではその根拠を示すよう求めていくことにしている。