規制委が了承「凍土壁」明日にも凍結開始へ
原子力規制委員会は福島第一原発の汚染水対策の柱となる「凍土遮水壁」について、東京電力の計画を正式に了承した。早ければ31日にも凍結が開始される。
「凍土遮水壁」は、汚染水の発生源となっている地下水の流入を防ぐため建屋の周囲の地中につくる氷の壁のことで、東京電力と国が約350億円の国費を投じて設置を進めていた。
規制委員会が正式に了承した計画は、全長約1.5キロの凍土遮水壁のうち、まず海側の全面と山側の一部の凍結を先行させ、その後、段階的に残りを凍結させるというもの。
東京電力は早ければ31日にも凍結を開始し、約1か月半程度で汚染水の増加を抑える効果が表れるとみている。しかし、凍結の手順を誤ると、建屋内の汚染水が地中にもれ出す恐れもあり、慎重な運用が求められている。