真摯に協議を…係争委“辺野古”判断避ける
アメリカ軍普天間基地の移設先、名護市辺野古の埋め立ての承認を沖縄県が取り消したことへの国土交通省の是正指示について、審査してきた国地方係争処理委員会は、違法かどうかの判断を避ける結論をまとめた。
国土交通省は、沖縄県の翁長知事が辺野古の埋め立て承認を取り消したことへの是正指示を出し、沖縄県側はこれを不服として総務省におかれている第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を申し出ていた。
この結果、委員会は、県が求めていた是正指示が違法かどうかの判断は避け、国と沖縄県に対し、普天間基地の返還の実現に向け真摯(しんし)に協議することを求めた。
翁長知事「判断しないというのは想定しておりませんでした」
翁長知事はこのように述べ、沖縄県として対応を検討していくとした。
今後、沖縄県が審査の結果を不服とすれば、1週間以内に是正措置の取り消しを求め国を提訴することになる。
一方、中谷防衛相は、「国による是正の指示が違法だとは認められなかったので、是正の指示は有効だ」と述べた。