山形でサクランボ「佐藤錦」の収穫が本格化
サクランボの生産量・日本一の山形県では、露地物の「佐藤錦」の収穫が本格化している。「佐藤錦」発祥の地の東根市で、早朝から作業に追われる様子を取材した。
東根市内ではこの時期、早朝からサクランボの収穫に追われる生産者の姿があちらこちらで見られる。たわわに実った赤い宝石。今年は暖かい日が続いた影響で、かなりの豊作だという。
東根市内で直売所を営む生産者の安達由美さんは、早朝5時から収穫していたという。これには理由があり、夜間の冷え込みで実が引き締まり、甘さも増すため「早朝」に収穫するのだという。安達さんは韓国から東根市のサクランボ農家に嫁ぎ、20年になるという。
豊作だからといって喜んでばかりはいられないという。サクランボは旬が短く、一気に収穫しなければならないため、この時期は多くの労働力が必要となる。親戚や友人に声をかけ、多い時には、4人で収穫にあたる。安達さんの園地では、収穫と箱詰め、それぞれに人手を割いて作業をしている。この日も、友人にアルバイトを頼み、サイズごとに箱詰め作業が行われていた。
注文は宮城や千葉、さらに山口や大阪など日本全国から舞い込んでいる。山形県内ではこれから「佐藤錦」に続き、晩生種の「紅秀峰」の収穫期を迎える。サクランボシーズンは7月上旬ごろまで続く見通し。