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森友学園“3つの契約書”に深まる疑惑

2017年3月10日 4:37
森友学園“3つの契約書”に深まる疑惑

 学校法人「森友学園」をめぐる問題で、大阪府は9日、理事長立ち会いのもと小学校の建設現場を現地調査したが、「トラブル」があり、実質的な調査はできなかった。

 9日午後、大阪府教育庁の職員が現地調査のため小学校の建設予定地に入った。その後、森友学園の籠池理事長が姿を現し、報道陣に対して「私に学校を開設させてほしい」などと改めて強く主張した。しかし、調査は始まってから実質20分ほどで打ち切られた。

 大阪府は提出先により建築費の金額が異なる3つの契約書が存在している問題について、「認可の判断に大きく影響する」として重要なチェック項目に挙げているが、調査を打ち切ったことで、この時点では契約書の原本の確認をすることはできなかった。

 調査を終えた大阪府教育庁は9日午後6時から会見を開き、実質的な調査ができなかった「トラブル」について、次のように話した。

 大阪府教育庁「副園長(籠池理事長の妻)がマスコミに資料を出しているのはお前やろと職員を指さしながら写真を撮る。これは正常な検査ができないなと退出してきたということです」

 また、この会見で教育庁は、理事長が建築費の前払い分として提示した領収書のコピーの金額が、学園側が正しいとする7億5600万円の契約書の前払い額と異なっていたことを明らかにした。領収書の額は、建設業者が府に正しいと報告した金額15億5500万円の契約書の前払い額と一致しており、学園側の主張に対する疑いがより深まっている。