放射性廃棄物のドラム缶保管 施設を視察
原子力規制委員会の更田委員長は、26日、茨城県東海村を訪れ、放射性廃棄物が入った5万本以上のドラム缶の保管状態が問題になっている施設を視察した。
視察したのは日本原子力研究開発機構の敷地にある施設で、低レベル放射性廃棄物が入るドラム缶が約5万2000本保管されている。1960年代に整備されたが、一部のドラム缶は適切に中身が分別されておらず、腐食や水漏れが見つかっている。
原子力機構は、この大量のドラム缶について、一本ずつ釣り上げて腐食や放射性物質による汚染がないかなどを50年以上かけて点検する計画を、先月、規制委員会に示した。
視察を終えた更田委員長は、機構側が示す計画について、「全てのドラム缶を開いて点検する提案は、現実的ではない」として、点検作業のやり方などを抜本的に変え早期に問題解決することを求めた。