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教えて!東京五輪・パラのギモン「輸送」

2020年10月10日 17:47
教えて!東京五輪・パラのギモン「輸送」

シリーズでお伝えしている来年に延期された東京オリンピック・パラリンピック特集。前例のない延期決定に今後はギモンだらけ。大会運営を取り仕切る大会組織委員会のキーマンがそのギモンに答えます。7回目の10日は、選手や関係者などを運ぶ「輸送」です。

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首都高速道路を走ると目にはいる、桜色の看板。「TOKYO 2020」と書かれたこのサイン。実は、来年の東京大会で重要な役割を果たすものなんです。いったい何を示すものなのか?組織委員会・輸送局の神田昌幸局長に聞きました。

輸送局・神田昌幸局長「首都高速が日常的に渋滞することが多いですから、どういうふうに渋滞をさせない状態で大会関係の車を走らせるかがポイントになります」

2000年のシドニーオリンピック以来、大会中に「オリンピック専用レーン」が公道に導入されてきました。しかし、首都高は車線数が少なく専用レーンを作ると一般車両に負荷をかけてしまうため、首都高では専用レーンの導入をとりやめました。その代わりに導入されたのが一般車両に協力を呼びかける、この看板なんです。

輸送局・神田昌幸局長「オリンピック関係者が走ります。選手がバスに乗って走りますというサイン」「オリンピックだから時間に遅れられないんだなということで、一般のドライバーの方にも一定の配慮をお願いしたい」

また、東京大会では、選手や関係者などの輸送においてオリンピック史上、初めての挑戦が行われます。それは、「交通システムマネジメント(=TSM)」と呼ばれるものです。

輸送局・神田昌幸局長「これは、あと10%15%交通量が増えていくと厳しいぞというときに、関連するインターチェンジの入り口を少し減らしてみたり、上流のところで車線数を減らしてみたり。そういうことを少しずつやりながら渋滞をさせないようにする、ダイナミックなコントロールなんです。これは全く新しいやり方なので、(交通輸送の)デジタル革命みたいなことをやっているとおっしゃる方もいます」

選手やメディア関係者などを運ぶバスだけで2000台以上、自動車を2000台以上を使う東京大会。1台ずつGPSを取り付け状況を把握し、コントロールするといいます。新型コロナウイルスが収束しない中、輸送の分野でも対策の検討がすすめられています。

輸送局・神田昌幸局長「輸送ではバスの運転手から(選手に)感染したら絶対にいけませんので、バスもいっぱい乗らないで少し人数を落とした形で乗っていただくケースも必要なんじゃないかなと思う。いろんな対策を積み重ねていって、全体として安全で安心できる大会が実現できるんだろうと思います」