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日本近海の海面水温“過去最高” 台風少なく「海水かき混ぜられず」

2023年10月2日 21:38
日本近海の海面水温“過去最高” 台風少なく「海水かき混ぜられず」
気象庁資料より

気象庁は、先月の日本近海の海面水温が、統計開始以来、過去最高となったと発表しました。台風の発生回数が例年より少なく、海面水温が低下しなかったことが要因のひとつとしています。

気象庁によりますと、日本近海では今年の春以降、海面水温が高い状態が続いていますが、9月の平均海面水温は平年と比べてプラス1.6℃になったことが分かりました。

これは気象庁が1982年に統計を取り始めてから9月としては最も高く、2010年と1999年に記録したプラス0.8℃を大きく上回る記録的な高さで、月の平均海面水温が史上最高を更新するのは8月に続いて2か月連続です。

気象庁は日本近海を10の海域に分けて観測していますが、このうち北日本や日本海側の7海域で9月として海面水温が過去最高になったということです。これまで、ひとつの月に同時に4海域で1位を記録したことはありましたが、7海域で1位となるのは初めてだといいます。

記録的に海面水温が高くなった理由について、気象庁は、日本近海では今年の春以降、黒潮などの影響で海面水温が高い状態が続いているのに加え、9月は台風の発生数が2個と例年より少なく、台風が海域を通過することで海をかき混ぜて海面水温を下げる効果がなかったことが要因のひとつと考えられるとしています。

気象庁の担当者は「ここまで高くなるとは思っていなかった」と話していて、この高温状態はしばらく続くとみています。

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