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利用客減も“強気”特急「湘南」の秘策は?

2021年3月20日 18:54
利用客減も“強気”特急「湘南」の秘策は?

首都圏の鉄道はピーク時、2、3分間隔で通勤・通学などの乗客を運んでいます。こうしたダイヤの過密を避けるため、東京都心と小田原などの間で新たな特急列車「湘南」が誕生しました。コロナ禍で利用客が減少し、働き方が変わる今、JRの強みを生かした「湘南」の秘策を、日本テレビの藤田大介アナウンサーが取材しました。

新たに誕生した「特急湘南」は、朝と夕方以降の通勤時間帯にのみ運行されます。電源や座席指定ができるなど、サービスを充実させた車両のため、以前の湘南ライナーに比べると割高です。なぜ、利用客が減る中、特急の運行を始めたのでしょうか?

ここ数年、首都圏の私鉄各社は競うように新しい車両を次々と導入。電源や無料Wi-Fiなど充実した設備を持った車両も登場しています。

鉄道ジャーナリストの渡部史絵さんは、新型コロナウイルスの影響で移動の考え方も変わったといいます。

鉄道ジャーナリスト・渡部史絵さん「今までは1つの場所から目的地に行くのが目的、行程を快適にしたい人が多くなり、お金を払ってでも座りたい」

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「湘南」の秘策を空から探ってみました。東戸塚上空で撮影を始めました。ただ、ちょっと変わったルートを進んだんです。

藤田アナ「特急湘南は東海道貨物線を走っています。横浜へ向かう線路から離れトンネルの中に入っていきます」

一部の「湘南」は横浜駅を通らない貨物列車の線路を走ります。ダイヤが過密している時間帯に新しい特急を走らせるのは難しく、今ある貨物線の線路を有効利用したのです。貨物線のトンネルに入った「湘南」は…。

藤田アナ「横浜の中心部からやや北に離れた場所に列車はワープしました」

線路の周辺には全国から運ばれてきたコンテナが積み上げられています。列車の渋滞はありません。こうした中を特急湘南は走り続けます。多くの線路を持つJRの強みを生かしています。

「湘南」は再びトンネルに入り鶴見方面を目指します。横浜遠くには多くの通勤客が利用する横浜駅が見えますが、この「湘南」は通っていません。

藤田アナ「今トンネルから出てきました。特急湘南がトンネルから出てきました。京急や東海道線、横須賀線京浜東北線などが走る大動脈の中に今、また溶けこみました」

列車はこの先、貨物線から横須賀線へと入るため、人が多い川崎駅も通りません。そして多摩川にかかる橋を渡り、ノンストップで神奈川県から東京都心へ。

藤田アナ「品川駅が迫ってまいりました。14両編成の特急湘南が品川駅でその扉を開けました」

JR東横浜支社・三浦英久課長「コロナ禍ということで、非常にお客様の流れが変わっております。走り始めて間もないですが、車内でゆったりと朝の食事をとられている方、お仕事の方もいると聞いています。車内の状況見ながら何ができるかしっかり考えたい」

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