【解説】「ご当地ナンバープレート」さらに増加へ あの名物も続々登場!
車のナンバープレートに地域の特色を表すデザインを入れた「ご当地ナンバープレート」の導入に向けて、各地の自治体が今、続々と名乗りを上げています。
●名所・名物ずらり
●「どこのプレート?」
●なぜ? 軽自動車に人気
以上の3つのポイントについて、詳しく解説します。
■東京都版「図柄入りナンバープレート」決定 ソメイヨシノと東京タワー
国土交通省は「ご当地ナンバープレート」を2018年から交付を開始し、現在、58地域で採用されています。今年4月、国交省が新たなデザインのナンバープレートを導入する地域を募集したところ、11月末の締め切りまでに全国10地域からデザインの提案がありました。
どのようなデザインなのでしょうか。東京都は、都の花「ソメイヨシノ」と「東京タワー」を組み合わせたデザインです。秋田県は「秋田犬の親子が並んで歩く様子」、沖縄県は「首里城」と「シーサー」、福島・いわき市などは「フラガール」のデザインが描かれています。いろいろなデザインが続々と発表されています。
各自治体が地域の特産品などを表現したデザイン案を提出し、多くの地域が住民へのアンケートなどで決定したということです。今後、国交省が「地域の特性をちゃんと反映しているか」、「数字などが見やすいか」などを確認した上で、2023年10月ごろ交付を開始する予定です。
通常の交付手数料は1500円程度ですが、デザイン版は地域によって異なりますが、普通自動車の場合で8000円前後です。カラーを希望する場合は自治体にさらに“1000円”以上の寄付、寄付しない場合は白黒となっています。寄付金は、地域振興・交通整備などに使われるとしています。
■「ご当地ナンバープレート」クイズ どこの地域?
では、ここでクイズです。
問題
この4つの「ご当地ナンバープレート」は、それぞれどこの地域のものでしょうか?
正解は…。
「シカ」と「紅葉」がデザインされているのは奈良県、「サクランボ」は山形県です。飛行機が飛ぶ様子が描かれ、「成田国際空港」を表しているのは千葉・成田市。「阿波おどり」はもちろん徳島です。
■”走る広告塔”地域の魅力をアピール
なぜ「ご当地ナンバープレート」の導入が始まったのでしょうか。国交省は、地域の風景・観光資源を図柄化して、車が各地を移動することによって、“走る広告塔”として地域の魅力を全国にアピールすることを目的としています。
好きなデザインを選べるわけではなく、自分の車を登録した地域や都道府県のナンバープレートしか使えません。例えば、品川ナンバーの人は秋田犬の図柄は使えないということです。
「ご当地ナンバープレート」はなぜ今、増えているのでしょうか。制度自体は2018年から開始され、2022年4月に申請条件が大幅に緩和されました。これまでの申請要件は、複数自治体の場合「登録自動車5万台以上」が必要でしたが、「登録自動車と軽自動車の合計8万5000台以上」で申請できるようになりました。地方自治体では軽自動車の保有割合が高いため、軽自動車を含めることで申請しやすくした形です。
■過去にはラグビーW杯、東京五輪のデザインも登場
東京の場合、軽自動車は黄色い縁取りになります。他にも、全国共通で取得できる図柄も交付されています。全国47都道府県の花をデザインしたナンバープレートは、全国どこの地域でも取得することができます。全国共通デザインの申込件数は“約19万7000件”で、そのうち軽自動車が“約18万件”と圧倒的に多い申し込みがありました。(2022年11月末時点)
全国版では、イベントごとに交付されています。過去には2019年に開催されたラグビーワールドカップ、2021年に開催された東京オリンピック・パラリンピックのデザインが期間限定で登場しました。こちらは軽自動車の黄色い枠がありませんでした。ラグビーデザインの申し込み件数は“約29万2000件”、東京五輪は“約289万4000件”にものぼりました。
3年後の2025年に開催される「大阪・関西万博」を記念したナンバープレートのデザインもすでに発表されています。今年10月から約3年間の期間限定で、全国の希望者に交付されているということです。
(2022年12月9日午後4時半ごろ放送 news every. 「知りたいッ!」より)