ニッポンのマスク着用ルール…どう思う? 外国人観光客の反応は
水際対策が緩和され、多くの外国人観光客が日本を訪れています。こうした中、“海外より厳しい”とされる日本のマスク着用ルールについて、外国人観光客はどのように感じているのでしょうか。
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外国人の個人旅行が解禁され、12日の浅草はにぎわいを見せていました。
屋外でマスクをつけていない人もいれば、つけている人もいて様々でした。海外では“脱マスク”となる国も多くあるなか、外国人観光客は今の日本をどう見ているのでしょうか。
タイからの観光客(※6月下旬からほぼ“脱マスク”)
「気にはなりません。(タイでは)規制はありませんが、みんなまだマスクをしています」
屋外でもマスクをつけることを尊重している人がいた一方、疑問をもつ人もいました。
スイスからの観光客(※4月から“脱マスク”)
「高齢者が着用するのはいいですが、4、5歳の子供までが着用しているのはどうかと思いました。僕にとっては初めて見る光景です」
イスラエルからの観光客(※4月下旬から“脱マスク”)
「屋外でしても意味がありませんよね。もう忘れていた世界に連れ戻されるような感覚です」
その一方で、日本人観光客は「(マスクなしでの外出は)怖いなと思う半面、うらやましいなと思います」と話していました。
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日本では屋外でのマスク着用は原則不要となっていて、屋内でも「距離が保てて会話がなければ、マスクを外していい」となっています。
加藤厚生労働相は、「今の時点におけるマスク着用の考え方というのは、必ずしも政府が発信している話と、国民の皆さんとが十分に共有できているとは言いがたい状況です」と、厚労省が示す“マスク着用のルール”が国民と共有できていないとしました。
“屋外でマスク原則不要”のルールは、実際どのように運用されるのでしょうか。
19日から3年ぶりに行われる野外シネマイベント「新宿パークシネマフェスティバル」では、来場者に判断をゆだねる形で、“映画鑑賞中は会話がないと想定”して、マスクを外してもよいとしています。一方で、出店で買い物をする時や、会話をする時にはマスクの着用をお願いするということです。
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GMOインターネットグループでは、先月から屋内でのマスクについて、“任意で脱マスク”と、独自にルールを緩和しています。
社員の中には、アクリル板で区切られた自分の席ではマスクを外す人もいて、マスクをせずに会話をしていました。一方、アクリル板で遮られていない方向から人が近づくと、外していたマスクをつけてから会話をはじめました。
GMOインターネットグループ 広報チームマネージャー・新野貴史さん
「(社員らに)アンケートをとりまして、『パーティションがあればマスクを外していいのでは』という意見が、およそ6割でした」
「感染状況、緩和策、総合的に考え、9月20日からマスクの任意化としました」
職場でマスクを外せることについて社員は、どう思っているのか。
マスクを外して仕事する社員
「息がしやすい。周りの表情も見やすいのがいい」
「ちょっとしたニュアンスとか、相手の感情が読み取りやすくなったのがすごく良かったかなと」
取材した部屋では、52人中20人と約4割の人がマスクを外していました。ただ、この会社では、来客などに対応する時は「マスク着用を必須」としているということです。