児童虐待の昨年度の相談件数、現時点で過去最多 前年度より1万件以上増の22万5509件
昨年度、全国の児童相談所が対応した児童虐待の相談件数は、前の年度より1万件以上増加し、22万5509件で、現時点では過去最多となりました。
厚生労働省によりますと、2023年度、全国の児童相談所が対応した児童虐待の相談件数は、22万5509件でした。
増加傾向が続いていて、2022年度より、約5パーセント、1万件以上増えました。相談件数については、報告の誤りがあったとして、2021年度以前の分は、再集計されている最中ですが、現時点では過去最多となります。
虐待の種類別では、著しい暴言、脅しや拒絶、配偶者間の暴力の目撃など「心理的虐待」が全体のおよそ6割と最も多く、次いで「身体的虐待」が2割ほどとなりました。
結果を分析したこども家庭庁は、児童虐待の相談件数の増加の要因について、虐待への認識が高まり、通報が増えたことや、核家族化が進み、親自身が誰にも相談できない環境で子育てをしていることなどが考えられるとしています。
その上で、こども家庭庁は「児童福祉司の増員などをおこない、児童相談所の体制を強化するとともに、深刻な状況になる前に相談できる環境を整えるなどし、子育て世帯を支えていきたい」とコメントしました。