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土砂・冠水・断水…九州で災害級の大雨

2021年8月14日 0:57
土砂・冠水・断水…九州で災害級の大雨

13日午前10時ごろ、気象庁が緊急会見を開きました。

気象庁・予報課長「これから雨が断続的にずっと続くと思っていただいて気を緩めないでいただきたい。普段、災害が起きないと思われているような場所でも最大級の警戒が必要です」

九州北部を中心にすでに記録的な大雨となっており、長崎や熊本などでは13日午後10時までの48時間雨量が、観測史上最大を記録しました。平年の8月1か月分の2倍の雨が降ったところもあります。

災害級の大雨は、14日以降も広い範囲で続く見込みで、気象庁によりますと、この先1週間程度は活発な前線が停滞し、さらに雨量が増える恐れもあるということです。

今後、重大な災害は、どこでも起こりうるといいます。

気象庁は、感染拡大が続く中でも、「避難所に限らず、親戚や知人の家などに避難することも選択肢の一つ」だとして、今ある命を守るため、避難をためらわないよう呼びかけました。

気象庁・予報課長「特別警報が発表されてから避難するのでは手遅れとなります。避難情報にただちに従い、身の安全を確保してください」

九州北部では、記録的な大雨が続いています。

     ◇

一方、道路を激しく打ち付ける大雨に見舞われた熊本・八代市。13日午前7時までの1時間の降水量がおよそ120ミリとなり、記録的短時間大雨情報が出されました。

午前6時前、熊本・玉名市を流れる境川では、水があふれて道路が冠水し、川との境目が分からない状態になっていました。消防隊員も川の様子などを確認していました。

消防隊員「普段は全然穏やかなんですけど、短時間で降ると(水位が)がっと上がりますね」

去年氾濫した熊本県の球磨川も氾濫危険水位に迫っていました。今後の大雨でさらに水かさが増す恐れがあります。

     ◇

すでに被害も相次いでいます。

熊本・南関町では、崩れた裏山の土砂が住宅を直撃。家の中を見せてもらうと、木がトイレの窓を突き破っていました。床には粉々になったガラスなどが散乱しましたが、子供も含め家族全員にケガはなかったといいます。

熊本・天草市では、道路がおよそ20メートルにわたり崩落。水道管が破損し、345世帯以上で一時断水が起きました。

福岡・久留米市では、道路が冠水して池のようになり、道路がどこにあったか完全に分からない状態になっていた所もありました。

重大な災害の恐れは、これから一層高まると予想されています。

(14日午前0時半ごろ放送『news zero』より)