徳島県の山奥で柴犬が相次いで見つかっています。元々は、誰かが飼っていたとみられ、“捨てられた”とみられます。保護された柴犬を診察した獣医師によると、共通する“ある傾向”がみられるといいます。

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ペットとして人気の高い柴犬。しかし今、徳島県で“捨てられた”とみられる柴犬が相次いで見つかっています。徳島県海陽町で柴犬を保護している女性の家を訪ねました。

記者
「足がなんかちょっと歩きづらそうですね」

柴犬を保護した女性
「（足の）形がおかしくて。ずっと下痢が原因不明で治らなくて」

柴犬が保護されたのは、徳島と高知の県境です。森林に囲まれた山奥で、ほとんど“人気のない場所”でした。おととし3月から今年2月の約2年の間で保護した柴犬は、20匹にのぼるといいます。

柴犬を保護した女性
「できる限りにはなるんですけど、保護して新たな飼い主に託すと」

今年4月には、徳島県内の別の場所でも5匹の柴犬が保護されました。うち1匹は爪が手入れされておらず伸び放題です。さらに…

記者
「え？　歯がない？」

伸びているはずの、とがった犬歯が見当たらない犬もいます。別の犬は、声帯も切られていたといいます。

柴犬を保護した人
「この子たち命だから。心あるから。人間のいいように利用されて、最後は捨てられる。そんなの人としてどうなんですかと」

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保護された柴犬を診察した獣医師に話を聞きました。

ルドルフどうぶつ病院　田處俊之獣医師
「メス犬にけっこう偏っている傾向がある。出産経験があると確定はできないですけど、少し乳腺が発達していたり授乳したようなあとが見受けられる。ブリーダーさんが飼えなくなって（捨てる）とか、可能性としては…」

遺棄が相次いでいるのは実は、柴犬だけではありません。徳島県阿南市では…

秋田犬を保護した人
「なんでこんなところに秋田犬がいるんだろうって」

ゴミ処理施設の中にある公園で保護されたのは、天然記念物にも指定されている秋田犬。脱水症状を起こし、お尻から出血もしていたといいます。県内では、去年から今年にかけて、わかっているだけで5頭の秋田犬が保護されているということです。

誰が柴犬や秋田犬を捨てたのか。遺棄や虐待をした場合は、動物愛護法違反の罪に問われ、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。

（6月15日『news zero』より）