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地元漁師「諦めるわけには…」 岸田首相は全漁連会長に直談判…“処理水”24日の放出で最終調整

2023年8月22日 0:52
地元漁師「諦めるわけには…」 岸田首相は全漁連会長に直談判…“処理水”24日の放出で最終調整

福島第一原発の処理水をめぐり、政府は今週24日にも海に放出する方向で最終調整していることがわかりました。こうしたなか、岸田首相は21日午後、全国漁業協同組合連合会の会長と会談し、放出への理解を求めました。

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今月、私たちは、福島第一原発へ入りました。敷地内には、大量のタンクが並びます。

記者
「放出直前の処理水をためる特別なタンクです。この真ん中の2列に関してはすでに分析を終えていて、放出となれば、まずはこの2列から海に流すということです」

海洋放出が決まったら最初に海に流される処理水が貯蔵されていました。

現在、タンク約1000基に貯蔵されている処理水。近くその量は限界に達するため、日本政府は放射性物質「トリチウム」などの濃度を安全基準よりも大幅に薄めた上で海に放出しようとしています。

放出となった場合、遠隔操作でバルブが開き、タンク10基に入った約1万トンの処理水が海洋放出の第一陣として100倍以上の海水で薄められた上で、海へと流されることになります。

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この処理水をめぐり21日、大きな動きがありました。

岸田首相は午後、全漁連(=全国漁業協同組合連合会)の会長と会談。海洋放出に向け、政府の方針への理解を求めました。

岸田首相
「今後、数十年の長期にわたろうとも、全責任を持って対応することをお約束いたします」

全漁連の坂本雅信会長は「考え方は変わらず、(海洋放出は)反対である」と述べた一方、「安全性というものに関しては理解が進んできている。『しっかりと支えていく』、総理からの重い言葉をもらいましたので」と処理水放出に一定の理解を示しました。

政府関係者は「放出に向けた環境が全て整った」としています。政府は22日午前、関係閣僚会議を開き、処理水の放出を開始する日を正式決定します。

複数の政府関係者によると、今週24日にも海洋放出を始める方向で最終調整しています。

この動きについて、地元、福島・相馬市の漁師に話を聞きました。

漁師
「(処理水を)流す準備はいくら整っても、我々は安心できない。『何十年先も面倒見ます』って言っているが、具体的な話は一切しない」

ただ、「次の世代に引き継ぐためにも、諦めるわけにはいかない」とも力強く話しました。

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一方、中国は処理水を「汚染水」と呼ぶなど強く反発しています。

中国外務省 報道官
「海洋放出をやめ他の選択肢を議論し、責任ある方法で福島の核汚染水を処理すべき」

中国側は蒸発させて大気中に放出する方法も検討するよう促すなど、徹底的に反対する構えです。

(8月21日放送『news zero』より)