【4月1日・新年度で変わること】こども家庭庁発足…問われる実行力
政府のこども・子育て政策の司令塔となる「こども家庭庁」が、1日、発足します。
こども家庭庁は「こどもまんなか」社会を理念に掲げ、総理大臣直属の組織として内閣府の外局に設置され関係府省庁の職員や民間人材を含めた350人体制で発足します。
組織は、厚生労働省で子ども家庭局長などを務めた渡辺由美子長官を事務方トップとして、全てのこどもの育ちを支援する「こども成育局」と、生育環境に困難を抱えるこどもの育ちを保障する「こども支援局」と、総合調整のほか少子化対策などにも取り組む「長官官房」で構成されます。
これまで内閣府や厚生労働省など、複数の府省庁に分かれていたこども政策に一元的に対応するほか、今まで司令塔不在だった就学前のこどもの育ちや、放課後のこどもの居場所づくりなども主導します。
一方で、学校など教育行政の所管は文部科学省に残っているほか、政府が「将来的にこども関連予算を倍増する」と掲げる中、財源の議論などが不十分なままの門出となっています。
当面は、6月のいわゆる「骨太の方針」までに、財源を含め、「予算倍増」の大枠を示すための調整や、秋ごろをめどに策定する「こども大綱」で、こども・子育て政策の充実に向けた道筋を示すことができるか問われることになります。