「今夏がカギ」厚労省 子宮けいがんワクチン無料で…「キャッチアップ接種」来年3月末まで
毎年約3000人の女性が亡くなる、子宮けいがん。最新のワクチン「シルガード9」では、原因となるウイルスの8割から9割を防ぐとされ、小学6年生から高校1年生にあたる女子には、無料の定期接種が行われています。
ただ子宮けいがんワクチンは、接種後に全身の痛みなどを訴える例があり、政府は約9年間、接種の積極的な呼びかけを控えていましたが、2022年4月に再開。
その期間に接種しなかった、今年度17歳から27歳になる女性を対象に行われているのが、「キャッチアップ接種」です。(※1997年度から2007年度生まれの女性)
本来は、3回の接種で約9万円かかりますが、無料で打つことができます。
都内に住む23歳の女性が見せてくれたのも、「キャッチアップ接種」のお知らせ。
しかし…
“キャッチアップ”の対象 女性(23)
「結構、不明なことだらけなので、あんまり受けようとは思わなかったです」
22日、厚労省が公表した調査では、対象者のうち、このワクチンを「安全だと思う」と答えた人は約30%、「どちらともいえない」は50%以上という結果に。
“キャッチアップ”の対象 女性(23)
「そこ(安全性)の説明がしっかりあれば、“打とうかな”と思う人はいるんじゃないかなと思います」
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WHO=世界保健機関も接種を推奨している、子宮けいがんワクチン。
過去に、“副反応ではないか”とされた症状について、医師は…
産婦人科医 稲葉可奈子医師
「副反応なのではないかといわれた症状すべてにおいて、HPVワクチンを打った方と打ってない方とで、(症状の)発生頻度に差がないということが、日本の研究でも、他の国の研究でも、同じ結果になっているんですね」
また22日、厚労省が公表した調査では、対象者の約半数(48.5%)が「キャッチアップ接種」を「知らない」と答えました。
「キャッチアップ接種」の期間は来年3月末までで、3回打つには9月頃までに1回目を接種する必要があり、厚労省は、この夏が“カギ”になるとしています。
(5月22日放送『news zero』より)