琵琶湖で“悪臭”原因は? 京都市では「活性炭」導入…水道の臭い対策に5億円超!
近畿地方で1450万人の飲み水をまかなっている琵琶湖で“ある異変”が起きました。
1992年以降、顕著な検出がなかった臭いの原因物質が、4年前に琵琶湖の水から検出されるようになり、去年は水質基準の18倍にまでのぼったというのです。
京都市上下水道局の圓山貴久浄水係長によると、京都市の浄水場では、水道原水に臭み成分が出た場合に、「粉末活性炭を投入して臭みの除去をおこなっている」といいます。市は飲料水の臭い対策として「活性炭」を導入していて、その経費は今年度、5億円以上。3年前の約3倍に膨れあがるというのです。
臭いの原因となっているのは、植物プランクトンです。専門家は――
琵琶湖環境科学研究センター 藤原直樹専門員
「だいたい、6月ぐらいが1番よく出てくる時期。けれども、いま秋とか冬とか季節を選ばず頻繁に出てくる。温暖化などで暖かい時期が長くなる、あるいは雨の降り方が変わることで、水の滞留と流れのバランスがうまくいかない。そういうことも影響している可能性はあるが、まだはっきりとはわからない」
京都市によると、本年度の水道料金の収入は、人口減少などによりピーク時より43億円減少する見通しで、脱臭費用の増加は市にとって痛手となりそうです。