薬師岳への登山道に出没のクマを撮影 撮影者自ら注意喚起 富山
20日午前、登山客が行き交う北アルプス薬師岳の登山道に、一頭のクマが出没しました。
視聴者のカメラが緊張の瞬間をとらえていました。
「ストップ!ストップ!」
20日、薬師岳の登山道で撮影された映像です。
1頭のクマが登山道をさえぎるように立ち止まっていて、向こう側から来た登山者が驚いて足を止めました。
撮影した男性によりますと、クマは体長1メートルほどで、トレッキングポールを叩いて鳴らしたところ、やぶの中に逃げたということです。
映像を撮影 山野本陽平さん
「出るとは聞いていたんですけど、本当にいるんだと。しかも目の前で普通に登山道上を歩いていたので、とてもびっくりしました」
男性によりますとクマと遭遇したのは20日正午前後。折立登山口と太郎平の間、標高およそ1600から1800メートルの間で2度遭遇したといいます。
山野本陽平さん
「他のクマが周辺にいるかもしれない、見えていないところにいるかもしれないというのも、余計怖かったです。その日は結構たくさんの登山者がいらっしゃったので『クマいますんで気をつけてください』と注意喚起をさせていただきました」
折立登山口がある有峰地区はクマの生息地域で、2023年には朝食中の登山客が背後から襲ってきたクマに引っかかれ、腰の周辺に軽いけがをしました。
県の自然保護課は、8月に入り付近でのクマの目撃情報が複数入ってきているとして、注意を呼びかけています。