★青森放送　菅原厚キャスター
「板柳町の住宅ではきょうから除雪業者が入りまして作業が始まったところです」

災害救助法に基づく住宅の屋根の雪下ろし作業が始まった板柳町内では、除雪業者が朝から作業にあたりました。
対象は住宅の倒壊などにより命の危険やけがの恐れがあり、自分たちで除排雪を行うことができない世帯です。
町内ではおよそ60軒の住宅が該当しました。
除雪業者が入った住宅に住む人は…。

★住人
「いままでで一番多い」
「ドアが雪の重みで開けにくくなっています」
「大いに助かっています」

屋根雪の影響はこんなところにも。

★青森放送　菅原厚キャスター
「雪の重みによるものでしょうか住宅の壁ですがたわみができています　そしてその横は隣の家との通路なんですが、完全に雪によって塞がれています」

作業員は少しずつ慎重に雪を降ろしていました。

★除雪業者
「最近の暖気で重くなっています　屋根もそのせいでつぶれやすくなっています。かなり重いですね、削るのに結構かかります。表面は最初堅くてそのあと重くなるのでなかなか…」

町内ではきょうだけで11軒の雪下ろし作業を行ったということです。
今月4日には積雪が138センチに達した板柳町は、2年ぶりに豪雪対策本部を設置し対応に追われています。

★板柳町　葛西健人町長
「初めてです年末年始にかけてこのような雪が断続的に降ったのは」
「とにかく雪の災害・事故に遭わないことが一番の願いでございます」

板柳町では災害救助法の期限となる今月24日までに、すべての住宅で雪下ろし作業を完了させるとしています。

前倒しで農道除雪

黒石市はいつもの年より1か月以上早く農道の除雪を始めました。
農道の除雪が始まったのはりんご園が広がる黒石市牡丹平地区です。
農道には1メートル以上の雪が積もっており、国のロータリー除雪車を使って車が通れるように除雪していきました。
市は基幹的な農道となる「幹線農道」の除雪をいつもの年は2月下旬から3月上旬に行っています。
ことしはりんご園の雪害状況を早急に確認し対応する必要があることから除雪を早めました。

★黒石市農林部　佐藤久貴部長
「いちばん心配しているのは農家だと思う。自分の園地の状況がどうなっているのかといちばん心配されていると思いますので」
「被害状況を確認した上で次の雪害対策に対する支援を、我々が早急に検討できるという考え」

市は1回目の農道除雪を今月中に終える予定で、少なくとも2回行うとしています。

建物被害143棟に　鉄道は計画運休、休校措置も

県のまとめによりますと、きょう午前9時現在今シーズン雪による人的被害は23市町村で116人となっています。

建物被害は住宅の半壊などが35棟、住宅以外の全壊などが108棟確認されています。

農業関連の被害はこれまでにりんごの枝折れが10の市町村。
ハウスの倒壊が15市町村で133棟確認されていますが、積雪のため把握に時間がかかるということです。

きょうの大雪で弘南鉄道は大鰐線と弘南線であわせて20本が運休しました。
青い森鉄道は青森・三沢間と青森・浅虫間で午後9時以降の列車4本の運休または区間運休が決まっています。
交通手段の確保が難しいという判断できょう青森工業高校が休校、黒石高校が短縮授業となりました。
黒石高校はあす休校です。

県内は急速に発達する低気圧や前線の影響で今夜遅くから大雪となる見込みで、青森地方気象台は交通障害や屋根からの落雪などに注意・警戒するよう呼びかけています。