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ドローンで県内各地の表情を紹介『空からeyeましょう』 四国最大級のダムとダム湖に沈んだかつての暮らしの思い出【高知】

2025年3月26日 9:10
ドローンで県内各地の表情を紹介『空からeyeましょう』 四国最大級のダムとダム湖に沈んだかつての暮らしの思い出【高知】
ドローン高知県内各地の表情を紹介する「空からeyeましょう」。
今回は独特の工法で作られた四国最大級のダムとかつての暮らしの営みが残る光景です。

山々に挟まれるように作られた建築物。土砂や岩石を高く積み上げて作られた全国的にも珍しいダムです。
高知市から車で約2時間半。県東部・馬路村の中心地からさらに北に進んだ山の中にある「魚梁瀬ダム」です。
地盤が弱い場所でも対応できる「ロックフィルダム」といわれる型式のもので、高さは115メートル。四国最大の発電用のダムです。

堤の斜面沿いに見えるジグザグ状のラインは、ダムの管理のための車道。近年ではこの場所を知ってもらおうと、見学ツアーにも使われています。また、約7千万平方メートルの巨大な湖には周囲の山々が水鏡のように反射し四季折々の風景を映し出します。

1989年には歌手の加藤登紀子さんが湖上コンサートを行い、県内外から7千人が集まりました。

ダム湖を奥に進むと、見えてきたのが馬路村魚梁瀬地区です。
撮影に訪れたのは2月下旬。集落のすぐ横、普段はダム湖の中に沈んでいる部分が姿をみせていました。

かつて人々が暮らしていた旧魚梁瀬集落です。
当時のままの石垣には建物の跡地のほか、石橋や岩肌に、小道などが残っていて、かつての営みが見えるその光景は古代遺跡のようです。

かつては集落の子どもたちの元気な声が響いていた旧魚梁瀬小中学校。現在でも校舎や体育館の基礎部分がきれいに残っていて、当時の様子をうかがい知ることができます。

平家の落人によって作られたとされる魚梁瀬地区。1965年、魚梁瀬ダムの完成とともに約1000人が集落ごと移転することになり、旧集落は800年近い歴史とともにダムの底に沈みました。

魚梁瀬地区は年間3000ミリを超える雨が降る地域ですが、冬の時期は雨が降らない日が続くことから水位が下がり、旧集落の一部がダム湖から姿を見せます。この日も当時を知る住民たちが姿を現したかつての集落を眺めながら散歩をしていました。

■当時を知る住民・小原 洋一さん
「僕たちの小学校の1クラスが多い時で40人超えていた。楽しかった。人も多かったしコマや盤・ビー玉とかで遊んだ。これ以上、人が増える事もないが観光などでまた人を呼べたらいいなと思う」

住み慣れた場所を離れる経験を経て、人々の暮らしが続く馬路村魚梁瀬地区。美しい景色を映し出すダム湖には、 かつての暮らしと思い出が眠っています。
最終更新日:2025年3月26日 9:10
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