巨大地震注意の一番のポイントは「日常の中でしっかり備えをすること」大分大学の鶴成教授
スタジオには、様々な災害について長く研究されている、大分大学の鶴成教授にお越し頂いています。
キャスター:お忙しいところありがとうございます。
鶴成教授:いえ、よろしくお願いします。
キャスター:よろしくお願いします。鶴成教授、まず、南海トラフ地震の発生確率が、これまで0.1%だったものが、0.4%になっている。この切迫度というのはどうなんでしょう?
鶴成教授:もともとこの南海トラフ巨大地震といわれるものは、今後30年以内に70%から80%の確率で発生すると言われています。要は、もうすでに切迫している状況になります。もともとですね。
鶴成教授:そういった中で、今回発生確率が0.1から0.4%ということで、さらに私たちに来るかもしれないというものが、いわゆる現実的なことになった、ということで、さらに1段階上に行った、そういったイメージだと思います。
キャスター:そして、よく耳にするのがその注意する期間が「1週間程度」ということなんですが、これについてはどうなんでしょうか?
鶴成教授:これは統計学的に見たときに、今回の地震がまたさらに大きな地震を引き起こす、あるいは隣接で引き起こすという、その確率がこの1週間以内ということで言われています。
キャスター:じゃあこの1週間くらいが、最も連続して大きいやすい期間ということ。
鶴成教授:はい、そういうことになります。最も警戒を高めなければいけない、注意を高めなければいけないということですね。
キャスター:はい。我々の中でもこの期間はしっかり考えなきゃいけないということです。 そして例えば、これまで南海トラフ地震という言葉は知っていた、でもその危険性というのはなんとなく知っていたという人は、今度地震が来たら、かなり温度感を高めて逃げる準備をしないといけない、そういったことになりますね。
鶴成教授:そうですね、やはりこの1週間、2週間が全てというわけではなくて、これで安心できるというわけではありません。やはり切迫度はそのまま引き続いていますので、やはり普段の生活の中にどのように防災の意識を入れていくかというのが、非常に大事になっていきます。
キャスター:そして今回地震が発生したのが夏休み期間ですし、まもなくお盆もやってきますけれども、この期間に発生したということで、ちょっとやはり皆さん迷われているところもあるんじゃないでしょうか。
鶴成教授:今回、能登半島地震も同様だったと思いますけれども、1月にありました、今回もお盆を挟むということで、大分に多くの方たちが帰ってこられます。そういった中では、やはりどこに津波が来るのか、あるいは地震はどのぐらいあるのかということをしっかり学ぶことが大切。また行く先での、災害のリスクというものを、地震、津波があるかということをしっかり学んだ上で行く。そういったことが必要だと思います。
キャスター:これまで予定しているレジャーですとか、規制をしようということをやめなくてはいいんですよね。
鶴成教授:そうですね。もうあくまでも経済というものは動かしていかなきゃいけませんから、我々平時の中でしっかりその備えをしていくというのが、今回の臨時情報・注意情報の一番大きなポイントだと思います。