全国的に大流行した2016年以来8年ぶりの高い水準 マイコプラズマ肺炎が全国的に流行
マイコプラズマ肺炎とは?
マイコプラズマ肺炎は、肺炎マイコプラズマ菌の感染による呼吸器の感染症です。
最近、感染者数が増加しており、発熱、全身の倦怠感、そして持続的な咳が主な症状です。
国立感染症研究所によると、10月27日までの1週間の報告数は全国で1,195人に上り、1医療機関1カ所あたり2.49人と、9週連続で増加し続け、5週連続で過去最多を更新しています。
県内でも9月下旬から増加し始め、先週の報告数は医療機関1カ所あたり1.71人でした。
これは全国的に大流行した2016年以来8年ぶりの高い水準で、県が注意を呼びかけています。
「歩く肺炎」感染リスクと予防策
マイコプラズマ肺炎の症状は、発熱・倦怠感・解熱後も長引く咳・夜間や早朝に激しく咳が出るなど。
感染経路は飛沫や接触感染で、潜伏期間は2~3週間です。
感染後、夜間や早朝に激しい咳が出ることが多く、抗生物質の投与が必要となる場合もありますが、耐性のある菌の存在も指摘されています。
症状が風邪と似ているため、受診せずに生活することから「歩く肺炎」とも呼ばれ、気づかないうちに感染が広がる恐れがあります。
重症化すると心筋炎などの合併症を併発する場合もあります。
若い世代の感染者が多く、県内では14歳以下が感染者の約9割を占め、熱や咳が長引く場合は小児科の受診が推奨されています。
他の感染症の増加
手足口病も増加中で、1週間(10月28日~11月3日)の報告数が660人・1医療機関あたり18.3人と、過去5年間の同時期の平均(2.6人)を大幅に上回っています。
また、インフルエンザも徐々に増加しており、感染症が増える時期に突入しています。
規則正しい生活や免疫力を高めるための睡眠や食事、そして手洗いやうがい、必要に応じたマスクの着用など基本的な感染対策が重要です。