×

「水害のリスクに応じたインフラ整備を」 戸沢村蔵岡地区の現地調査をした専門家が講演

2025年2月19日 18:13
「水害のリスクに応じたインフラ整備を」 戸沢村蔵岡地区の現地調査をした専門家が講演

最上県勢懇話会の例会が19日新庄市で開かれ、水害対策などに詳しい東北大学工学研究科の風間聡教授が、去年7月に県内を襲った大雨による洪水被害と今後の対策に向けてのポイントについて講演しました。

風間聡教授は、去年7月の大雨で浸水被害を受けた戸沢村蔵岡地区での国による現地調査に委員長として参加した水害対策などの専門家です。
風間教授ははじめに、蔵岡地区に整備されていた堤防について、「最上川の水が堤防を越えて地区に流れ込んだが、堤防が壊れることなく持ちこたえたことで家が流されたり人が亡くなるなどといった事態は防ぐことができた」と耐久性を評価しました。
また、県内で水害が発生した場合、河川の洪水による年間の被害額の想定はおよそ4億円、内水氾濫による被害の想定はおよそ7億円に上るといった試算を紹介しました。
その上で、「それぞれの市町村が抱える水害のリスクに応じたインフラ設計をすべきだ」と述べ、地域の河川の性質を知り防災につなげることができる人材を育てる重要性を強調しました。

東北大学工学研究科風間聡教授「防災のアイデアを出す人、実際にそれを実施する人がすごく大事になるまずは人を育ててその人の仕事ができる場を作るのが大事だ」

また、戸沢村蔵岡地区で計画される集団移転について「地区の住民や機能が集約化されることで防災能力の向上にもつながると見込まれている。集団移転がうまく進めば蔵岡モデルが試金石となって全国に広がっていくのではないか」と述べた一方で、「集団移転を進める際は村の外に人口が流出して人がいなくなることにならないよう対策が必要だ」と指摘しました。

最終更新日:2025年2月20日 11:52
    一緒に見られているニュース
    山形放送のニュース
    24時間ライブ配信中
    日テレNEWS24 24時間ライブ配信中
    logo

    24時間ライブ配信中