米海軍掃海艦が神戸港入港「日米同盟は平和と安定の礎」もトランプ大統領は不満「こんな取引誰がする」硫黄島では合同で慰霊式典開催へ 今後の日米関係は?
桑原俊明カメラマン
「午前8時50分、米海軍の『ウォーリア』が入港します」
24日朝、神戸港に一隻の軍艦が入港しました。アメリカ海軍の木造掃海艦「ウォーリア」です。
神戸市は「核兵器を搭載していない証明書」を外国艦船に求める「非核神戸方式」を採択しています。しかし、今回はその「証明書」が提出されないまま入港。
神戸市は外務省などから「核兵器を搭載していない」との確認を取ったうえで、入港を許可したということです。
「非核神戸方式」の採用以降、米軍の艦艇が神戸港に入港するのは初めてです。
米海軍・掃海艦の艦長
「日米同盟は、インド太平洋地域の平和と安定を維持するための絶対的な礎です。日米同盟は日々強くなり続けています」
日米同盟に言及し、その重要性を強調した掃海艦の艦長。しかし、その日米同盟をめぐり、トランプ大統領は…。
トランプ大統領
「私は日本が大好きだし素晴らしい関係にあるが、アメリカは日本を守らなければならないが、日本にはアメリカを守る義務がない」
口にしたのは、日本への"不満"です。
トランプ大統領
「日本はアメリカから大金を稼いでいる。それでも、我々は日本を守らなければならない。こんな取引、誰がする?」
CNNは19日、トランプ政権が進める予算削減の一環で、国防総省が在日米軍の機能を強化する計画の中止を検討している、とも報道。
東アジアの平和と安定を確保する狙いもある日米同盟に、アメリカが「不公平感」を口にするなか、太平洋戦争の激戦地で日米合同の慰霊式典が今月行われます。
小笠原群島の南に位置する硫黄島。
80年前、太平洋戦争末期に激しい地上戦が行われ、旧日本軍は約2万2000人、米軍は約7000人が犠牲になった激戦地です。
宮内庁は戦後80年の節目にあたり、天皇皇后両陛下が戦没者慰霊のため、硫黄島を来月に訪問されると発表。日米合同の式典には中谷防衛大臣とアメリカのヘグセス国防長官の出席が予定されています。硫黄島での慰霊式に日米の防衛大臣がそろって出席するのは、防衛省に記録が残っている限り、初めてということです。
トランプ大統領の就任で日米の安全保障が重要な局面を迎える中、硫黄島で日本とアメリカは、どんな意思を共有するのでしょうか。