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【バスケW杯開幕】「速さ」と「チーム力」で黄金時代のドイツに挑む 国際大会初の歴史的勝利なるか

2023年8月25日 12:02
【バスケW杯開幕】「速さ」と「チーム力」で黄金時代のドイツに挑む 国際大会初の歴史的勝利なるか
“若き皇帝”フランツ・バグナー選手をミックスゾーンで取材する田中毅アナウンサー
「速さ」と「チームバスケ」は、「高さ」を凌駕するのか。

スピード、しつこいディフェンス、そして3ポイントシュートを活用しながら世界に挑む男子バスケットボール日本代表。トム・ホーバスヘッドコーチ(以下HC)が「最も重要だ」と話す日本のワールドカップ開幕戦が、いよいよ25日午後9時から始まります。

開幕戦の実況を担当する田中毅アナウンサーが、試合の見どころを紹介します。

■NBAプレーヤー4人を擁する優勝候補ドイツ

日本の前に立ちはだかるのは優勝候補の一角として日本に乗り込んできたドイツ代表です。世界ランキングこそ11位ですが、先日、国際バスケットボール連盟が発表した今大会のパワーランキングでは1位のアメリカに次ぐ2位にランクされました。出場32チーム中26位の日本は、開幕戦でこの2位の優勝候補に挑むことになります。

今回のドイツ代表には、実にNBAプレーヤーが4人。中でも絶対的エースが昨季、八村塁選手とレイカーズで共にプレーしたポイントガード、17番デニス・シュルーダー選手です。

爆発的なスピード力と得点力を併せ持ち、2013年のNBAデビュー以降、9シーズン連続で平均二桁得点をマークしています。ホーバスHCも「シュルーダー選手がドイツ代表のエンジン、自由にさせないことが勝利のための最大のキーだ」と話しています。

さらには“若き皇帝”と呼ばれる21才、9番フランツ・バグナー選手も日本にとって脅威となりそうです。

攻撃にも守備にも長けたオールラウンダーで、甘いマスクもさることながら、次世代のスーパースター候補として注目されています。4つ上の兄モリッツ・バグナー選手と共にNBAのオーランド・マジックに所属。ドイツ代表としても昨年夏の欧州選手権で大活躍し、母国を17年ぶりの表彰台へと導いています。

■国内組にも要注意 黄金期到来のドイツ代表

さらに注意しなくてはいけないのはNBAプレーヤーだけではありません。ホーバスHCが警戒しているのが、国内クラブのバイエルン・ミュンヘンに所属する42番のアンドレアス・オブスト選手です。

サッカー部門は言わずと知れた名門ですが、バスケットボール部門もブンデスリーガ5度優勝の強豪クラブです。そんなオブスト選手は3ポイントシュートを得意としていて、銅メダルに輝いた欧州選手権では、大会を通して3ポイント成功率48.1%という驚異的な数字を叩き出しています。

ドイツはワールドカップの最高成績は2002年大会の銅メダル。今年バスケットボール殿堂入りを果たしたダーク・ノビツキーさんが代表を率いていた時でした。長らく国際大会の表彰台から離れていましたが、今回はエースのシュルーダー選手、さらには若き皇帝、フランツ・バグナー選手や国内組など、層の厚さを誇り、黄金期の到来とも言われています。

■勝利のカギは「BELIEVE」自分たちのバスケを“信じる力”

しかし、我らが指揮官、トム・ホーバスHCは日本の勝利を信じて疑いません。組み合わせが決まった4月29日以降、最重要と位置付け、対策を練ってきたのがこのドイツ戦です。ドイツを倒し、世界に衝撃を与え、さらなる自信を手にしたいと話していました。

東京五輪では女子代表を率いて数々の強豪を打ち倒し、史上初の銀メダルへとチームを導いたホーバスHC。2021年9月に男子代表のHCに就任して以降、最も多く選手たちに掛けた言葉は「believe(信じる)」だそうです。自分たちの力を信じ、自分たちのバスケを信じれば、必ずチャンスは訪れる。キャプテンの富樫選手も「勝利を信じていない人は、ここには一人もいない」と胸を張ります。

国際大会では初となる、ヨーロッパのチーム相手に歴史的な勝利となるでしょうか。いよいよ今夜ティップオフ!私は日本代表の3ポイントシュートが沖縄アリーナを熱狂の渦に巻き込むことを信じています。

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