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「自分自身を少し褒めてもいいのかな」卓球・石川佳純 先輩・平野早矢香さんの質問にお互い“涙”

2023年5月18日 17:04
「自分自身を少し褒めてもいいのかな」卓球・石川佳純 先輩・平野早矢香さんの質問にお互い“涙”
2012年ロンドン五輪卓球女子団体でメダルを確定させた左・石川佳純選手と右・平野早矢香選手(写真:日刊スポーツ/アフロ)
卓球で五輪3大会連続メダリストの石川佳純選手が、引退会見を行いました。

質疑応答の最中には「続いての質問は“平野早矢香”さんお願いします」と司会からアナウンスがあると、石川選手の顔に笑顔がこぼれました。

平野早矢香さんは、石川選手の8歳年上の大先輩で、共に2012年のロンドン五輪に出場。女子団体で石川選手とダブルスを組み、準決勝シンガポール戦ではメダルを確定させ、コートで抱き合いました。

平野さんは、「2016年リオデジャネイロ五輪から2021年東京五輪までの苦しい5年間を振り返って」と涙声で質問。すると石川選手も思わず目をウルっとさせ返答しました。

「ロンドン大会は平野さん、福原さんの先輩ととったメダル。背中を見て育ってきました」と、先輩と共につかんだメダルを振り返ります。

続けて、「今度はすばらしい後輩たちと戦って、何事も追い抜くときはすごく楽しいが、追い抜かれるときは苦しいものもある。でもその中で頑張ることをやめずに東京五輪の出場権を得られたことは自分自身を少し褒めてもいいのかなと思いますし、その5年間が選手としても、人としても成長できた貴重な時間だった」と心境を語りました。

さらに平野さんは、「自分自身にどんな言葉をかけたい」と尋ねると、石川選手は、「よく頑張ったかな。よく頑張れたかなと一言言います」と、晴れやかな笑顔をみせました。

現在、卓球界は、そんな石川選手を見てきた若い選手たちが躍動。伊藤美誠選手や平野美宇選手や早田ひな選手ら、2000年生まれの選手たちを筆頭に、来年1月まで2024年パリ五輪代表争いを繰り広げています。

石川選手は、「今も五輪レースを選手は戦っていますけど、精神的にも、肉体的にもかなりハードなので、それを乗り切った選手が立てる舞台が“オリンピック”、今しかできない素晴らしい時間でもあるので、後悔のないようにやりきってほしい」と後輩たちへ思いを込めました。