【図解】パリ五輪代表選考 男子バスケは23年W杯が正念場
■男子代表 パリ五輪出場はいばらの道
東京大会では開催国枠で1976年のモントリオール大会以来、45年ぶりの五輪出場を果たした男子代表。
当初は開催国枠が適用されるか決まっていませんでしたが、2019年のW杯出場を突破するなど実績を認められ出場権を獲得しました。
しかし自力出場が必須のパリ大会は、“いばらの道”が待ち構えています。
まずは最速でW杯出場を勝ち取るパターン。2023年の8月末から開催されるFIBAワールドカップで、アジア6か国のうち1位になることで出場権を獲得します。
アジア1位を逃した場合も、パリ大会出場をかけたラストチャンス「FIBAオリンピック・予選トーナメント」に出場できるかがW杯の成績によって決まります。
出場条件は以下の通り
①アジア2位
②アジア2位を逃した場合、W杯でパリ大会出場権を獲得した国と、FIBAオリンピック・予選トーナメントへの直接出場権を獲得できなかった22チームのうち『上位16チーム』に入る
W杯の結果次第ではパリ大会の出場が消滅する男子日本代表。しかし日本の所属するグループリーグは死の組。FIBAランク3位のオーストラリア、11位のドイツ、24位のフィンランドなど、36位の日本からすると格上を相手に勝利しなければなりません。
さらにFIBA・オリンピック予選に出場できたとしても厳しい戦いが待ち受けています。
全大陸から集まった24チームが6チームずつ、4組のトーナメントに分かれ、そのトーナメントで優勝したチームにのみパリ大会の出場権が与えられます。
欧州のチームなども含む国際大会では、2006年にパナマ代表に勝利して以降、一度も勝ちを経験していない男子日本代表。W杯の成績によってはパリ五輪が消滅する状況のなか、ジャイアントキリングを起こすことができるのか、日本のファンの声援を受け強敵に挑みます。
■男子注目は―日本人最長NBA6シーズン目に挑む渡邊雄太
NBA22-23シーズンでは44%の高い成功率3ポイントシュートとディフェンスを武器に高い評価を受けました。
今季からは田臥勇太選手も所属した、フェニックス・サンズでプレーします。
2019年のW杯、2021年の東京大会に出場するも1勝もできす8連敗。「結果を出せなければ代表のユニホームを脱ぐ」と強い覚悟でW杯に臨みます。
■『和製カリー』3ポイントが武器の富永啓生
3ポイントシュートを高確率で決めるプレースタイルから、ついた異名は「和製ステファン・カリー」。
昨年の代表デビュー戦では格上のオーストラリア相手に両チーム最多の18点を決めるなど大活躍。NBA入りも期待されています。
■女子代表 決戦は2024年2月
東京大会では快進撃を続け、史上初の銀メダルを獲得した女子代表。
2023年に行われたFIBAアジアカップで2位になり、2024年2月に開催される「FIBA女子オリンピック・予選トーナメント」の権利を獲得しています。
4チーム×4組で行われるトーナメントで、各上位3チームに入る事でパリ大会の出場を勝ち取ります。(アメリカ、フランスを含む組は上位2チーム)
■女子注目は―東京大会の3x3代表・馬瓜ステファニー
2023年ロスター入りはならなかったものの、WNBAのニューヨーク・リバティとトレーニングキャンプ契約を結ぶなど、海外でも高く評価されています。
東京大会では3x3に出場し5位に。5人制でも金メダル獲得へ、新たなピースとして期待されています。
■アシストに注目―山本麻衣
2023年のFIBAアジアカップでは大会最多の5.2アシスト(1試合平均)を記録するなど活躍し、ベスト5に選出。
その約2週間後には3x3の世界大会に出場しベスト4進出。二刀流を続ける山本選手に期待がかかります。