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【箱根駅伝】わずか4年で立教大を55年ぶりの出場へ導いた"日本一速い監督" 一風変わった指導法とは?

2022年12月21日 16:00
【箱根駅伝】わずか4年で立教大を55年ぶりの出場へ導いた"日本一速い監督" 一風変わった指導法とは?
55年ぶりの箱根駅伝に挑む立教大学(写真:日刊スポーツ/アフロ)
55年ぶりに箱根駅伝出場を決めた立教大学を率いるのは、就任4年目の上野裕一郎監督。わずか4年で箱根路に導いた道のりは、決して平坦なものではありませんでした。

上野監督は現役時代、中央大学で4年連続箱根駅伝に出場しました。
3年生の時には、9人をごぼう抜きする速さを持ち、"スピードキング"と呼ばれていました。

しかしその就任直後、監督の気持ちが折れかける出来事があったといいます。
就任翌月、選手たちに一緒に箱根駅伝を見ようと呼びかけましたが、誰も集まらなかったのです。

上野監督
「1~2人は・・・という気持ちはあったんですけど、キャプテンから『これそうな選手はいません』と言われた時はダメージをくらいましたけど、でもそれは仕方ないと思います」

そこからわずか4年でチームを箱根へ導けた理由に、上野監督の一風変わった指導法がありました。
監督といえば車に乗って声をかけたり、グラウンドから選手全体を見ることが多いですが、
上野監督は選手と一緒に走っています。

実は5000mのタイムはチームのどの選手よりも速いんです。
◇5000m自己ベスト
・上野監督:13分21秒49・立教大学記録:13分49秒74

この指導法には選手たちも「学生の陸上界で勝負するためには、今の監督ぐらいのレベルがないと勝負できないので、練習する中でいい存在だなと感じます」と語ります。

その姿からついた呼び名は"日本一速い監督"

これに上野監督は「最初は恥ずかしかったですけど、新しいカテゴリーで面白いんじゃないかなって最近思いました。体が動くんだったら、監督も一緒に走ってあげると分かり合える気持ちもあるし」と話しました。

監督の努力もあり、選手とは一緒にお風呂に入るほど仲良しです。監督の良いところを、選手に聞いてみると「学生のノリとかについてきてくれるところ。選手よりも子ども心を持っているというか、選手として何でも言いやすい環境にも繋がっているのかなと思います」と答えました。

そして迎えた10月の箱根駅伝予選会。この日は選手と一緒に走れない上野監督は沿道で選手たちを鼓舞します。
上野監督「行ける、箱根行ける!箱根行ける頼む!」上位10校が箱根駅伝に進めますが、立教大学の順位は6位。

1人夢見たあの頃からわずか4年。ついにチームを55年ぶりの箱根駅伝出場に導きました。

上野監督
「自分が胴上げされる日が来ると思わなかったですし、まずは選手たちがつらい練習、日々の生活、大学生らしいそういうところをやってくれたからこその、本戦出場だと思っています。ありがとうございます」

そして12月、立教大学は沖縄で合宿を行いました。上野監督ももちろん一緒に走りますが、先頭にいたのは監督ではなく選手たちでした。

上野監督
「レベルの高い練習も、彼ら全員でできるようになってきたから、僕が引っ張る必要ないです」
11月の10000m記録会では11人が自己ベストを更新するなど、躍進を続けています。

上野監督
「目標はシード権ですけど、まずは55年ぶりの襷が繋がるところみんなに見てほしいなと思います」

日本一速い監督のもと確実に力をつけた立教大学が55年ぶりに箱根路を駆け抜けます。