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レスリング東京五輪金メダル 金城梨紗子 妊娠・出産後初V「お母さんが頑張っているのを形に残せて幸せ」

2022年10月16日 21:46
レスリング東京五輪金メダル 金城梨紗子 妊娠・出産後初V「お母さんが頑張っているのを形に残せて幸せ」
出産後初めての大会を優勝したレスリング・金城梨紗子選手
◇第15回全日本女子オープンレスリング選手権大会(16日、静岡)

東京五輪2大会連続金メダルの金城(旧姓・川井)梨紗子選手(27)が、出産後初めての大会で優勝しました。

金城選手は去年8月に、元レスリング選手の金城希龍さんとの結婚を発表。今年5月には第1子を出産し、産後わずか5か月で復帰戦を迎えました。

生まれたばかりの子どもを抱え、朗らかな表情で会場入りすると、夫の希龍さんをはじめ、母・初江さん、妹の川井友香子選手ら家族が客席で見守る中、金城選手は圧倒的な強さを見せます。

初戦はわずか51秒で、無失点のフォール勝ち。続く準決勝も相手に1ポイントも許さず、テクニカルフォールで勝利。決勝も9対0と、3試合を見事勝ち抜き、母として初めてのタイトルを手にしました。

試合を見ていた夫・希龍さんは「自分も見ていて緊張したが、思った以上に動けていて、冷静で、安心した」と、ホッとした様子。

「子育てとの両立で、本人は弱音を絶対に吐かない。私も仕事であまり手伝えない部分もあったが、愚痴も無く、ネガティブなことも言わず、一生懸命頑張っていた。すごいなと。本当はつらいはずなんですが、そこも強さだと感じました」と、妻をねぎらいました。

金城選手自身は「子どもを産むまでは五輪に向けて、自分のためだけにやっていた。今の子どもの大きさでは記憶に残らないが『お母さんが頑張っている』ということを形に残せるのは、幸せなこと。今まで目指していた五輪とは違った気持ちでレスリングに取り組めている」と、喜びを語りました。

3連覇が期待されるパリ五輪に向けては「リオ五輪と東京五輪を2連覇して、道のりはどちらも違うものだった。次のパリに向けての道のりが、どんなものになるのか、すごく楽しみ」と、声を弾ませました。