【箱根駅伝】東海大は"エース頼り脱却" 主将とエース欠場の予選会を突破して得た自信 3年ぶりシード権獲得へ
2024年1月2、3日に第100回の節目を迎える箱根駅伝。11年連続51回目の出場となる東海大は、エース頼り脱却で復活を目指します。
■主将とエース不在の予選会 死力を尽くし示したチーム全体の底力
再建のカギは、チーム全体の底上げ。エースの石原翔太郎選手は、1年生のときに3区で区間賞を獲得。2年生のときはケガで出場できませんでしたが、前回大会はエース集う2区で区間4位の快走。全日本大学駅伝を含めて3回区間賞を獲得しています。
3年生の主将となった越陽汰選手は、「石原さん頼りに前回はなってしまっていた」とシード権を逃した原因を分析。その反省を生かし、「僕も頑張るんだ、みんな頑張るんだという気持ちでひとつになれている」と力を込めます。
迎えた第100回箱根駅伝予選会。主将の越選手とエースの石原選手が欠場となり、思わぬ形でチーム全体の底力を試されることになります。
10人のハーフマラソン合計タイムで争う予選会。主力2人を欠いて大一番を迎えることになった東海大学は、序盤からピンチを迎えます。記念大会により上位13校が突破できる中で、10キロ通過地点の全体順位は23位。
それでも「前半の順位に慌てるな。後半が勝負」という両角速監督の作戦通り、後半にペースアップを図ります。15キロ地点で全体順位を15位まで順位を上げ、2年生の鈴木天智選手がチームトップでフィニッシュ。鈴木選手はレース後に車いすで運ばれるほどの死力を出し切り、チームのタイムを引き上げました。
後続も続き、エースとキャプテンを欠きながらも10位で箱根駅伝の出場権を獲得。取り組んできたチームの底上げが形となって表れました。
■本選は主将とエースがエントリー 役者がそろい3年ぶりのシード権獲得へ
予選会では、エースと主将の不在をチーム力で乗り越えた東海大。仲間を信じて声援を送った越選手は、「シード権獲得が最大の目標」と決意。そのために「しっかりとチーム全体で戦っていく雰囲気で本選には臨んでいきたい」と改めてチーム一丸で戦うことを誓います。
石原選手は、「自分が走れない分、みんなに頑張ってもらう形になったんですけれど、本大会にかける思いがみんな強い」と仲間の走りに思いを巡らせ、「100回大会ということで注目されるので、東海大学も力をつけていって、勝てるチームに、節目で復活できればと思います」と見据えました。
本選のチームエントリーには、主将の越選手とエース石原選手も名前を連ね、役者はそろいました。東海大学は、箱根駅伝節目の年に、復活ののろしを上げることはできるでしょうか。