【箱根駅伝】城西大"山の妖精"は「2区を希望」 チームを初の表彰台へ導く山本唯翔の決意
■「2区を希望している」山の妖精が漏らした本音
前回大会は総合9位と5年ぶりにシード権を獲得した城西大学。その大きな立役者となったのが5区を任された当時3年生の山本唯翔選手でした。
山本選手は13位でたすきを受け取ると、一気に4人を抜き去り、順位をシード圏内の9位に押し上げます。タイムは1時間10分4秒をマークし、5区の区間新記録を樹立。「みんなに知ってもらってうれしかったです」と"山の妖精"の愛称で世間からの注目を浴びました。
しかし、レース後、山本選手は「来年は2区を希望しています。自分を磨き、最後、100回大会で好走してまたチームで笑顔で終われるように頑張りたいと思います」と2区を希望していることを明かしました。
■2区争いの行方は
そして今大会、達成すれば過去最高となる総合3位を目標に掲げた城西大学。「自分たちよりも上のチームはいるが、そこは絶対無理だと決めつけるのは違う」と話す山本選手はワールドユニバーシティゲームズ1万メートルで銅メダルに輝くなど着実に力をつけていきました。
「大学入学当初は箱根5区での区間賞が目標だった。でも、3年生でそれを達成することができたので、箱根で他に走りたい区間はどこか考えた時に2区は各大学のエース区間と戦える場所ではあるので」と改めて2区への思いを口にした山本選手。
そのライバルとなるのは前回大会で1年生ながら2区を走った斎藤将也選手。
「自分的には2区を走りたいですね。走る準備はできているかなと思っています」と先輩に負けじと強い意志を口にします。
この2区を巡る争いには櫛部静二監督も「ふたりが競い合って区間をどうするかは非常に大きな刺激だと思うので、チームにとってもいいこと。ギリギリまで考えて、どちらにしてもどちらかが(2区を)走ると思う」とうれしい悩みを抱えます。
どちらが2区を走るのか。互いに譲らない強い思いがあるものの山本選手は「絶対2区を走りたいというよりは2区を走れる準備もするし、5区を任されたとしたら、自分の今の記録を塗り替えられる準備はしたいと思っています」と4年生としての責任感なのか、チームを優先する気持ちも口にします。
強豪校を倒し、第100回大会で初の表彰台へ。山本選手は「どの区間でもエースとして自分が順位を上げる走りをしてチームに貢献できればと思っています」と決意を口にしました。