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【箱根駅伝】大東文化大4年ぶりの本選へ スランプに陥ったエースの復活劇

2022年12月23日 14:00
【箱根駅伝】大東文化大4年ぶりの本選へ スランプに陥ったエースの復活劇
予選会トップ通過で4年ぶりの箱根駅伝出場を決めた大東文化大学と、エースのピーター・ワンジル選手(写真左:SportsPressJP/アフロ、写真右:日刊スポーツ/アフロ)
箱根駅伝予選会を1位で通過し、4年ぶりの本選出場をつかんだ大東文化大学。立役者はケニア出身のピーター・ワンジル選手(2年)です。

しかしそのワンジル選手も、去年は大きなスランプに陥っていました。1年での復活劇の裏には何があったのでしょうか?

ワンジル選手は5000メートル、1万メートルともにチームトップのタイムを持つエースで、2021年に大東文化大学に入学しました。

しかしチームを引っ張る走りを期待される一方で、思うような走りができずにいました。

ワンジル選手「高校生の時に良いタイム走りました。それから3年走れていない」スランプに悩まされ、自己ベストを最後に出したのは高校生の時。21年の箱根駅伝予選会ではチーム最下位のタイムでした。

チームでも孤立し、結果を求められる大きなプレッシャーがかかっていましたが、そのワンジル選手を救ったのが22年から大東文化大学の監督に就任した真名子圭(まなこきよし)監督です。

3月まで仙台育英高校で監督を務めており、ワンジル選手はその時の教え子です。

スランプ脱却へ、真名子監督は「彼を特別扱いして、留学生だからほっといても走るということはないので、コミュニケーションが大事」と話しました。

食事の時も監督とワンジル選手がコミュニケーションをとることで、自然とチームメートとの間にも交流が生まれました。

練習でも特別扱いはしませんでした。去年までは一人で走っていましたが、今年はチームメートと一緒に練習しています。

ワンジル選手「去年はスピード練習のとき、私ひとりです。今年、強いグループ一緒にスピードワークします。だから良いタイムで今年走れます」

チームメートと走ることで、"負けたくない"と練習量も増加。競い合うことでラストスパートにも磨きがかかりました。

そして迎えた10月の箱根駅伝予選会。ワンジル選手は他校のエースたちと争い、上位でレースを進めると、チームトップ、全体5位でフィニッシュし、予選会トップ通過に大きく貢献しました。

その3週間後に行われた全日本大学駅伝。各校のスピードランナーが集う1区で区間新記録を更新し、スランプから見事な復活を見せました。

4年ぶりに箱根駅伝に挑む大東文化大学が目指すのはシード権です。

「真名子先生は大好き。今年真名子先生が大学入ったから良いタイム走れます。箱根駅伝の目標は区間賞」と恩師の前での快走を誓いました。

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