【箱根駅伝】順天堂大のオリンピアン・三浦龍司 “苦手なロード克服”で16年ぶりの優勝へ
この記録に順天堂大学の長門監督は「日本歴代2位?こっちがビックリした」と驚いていましたが、三浦選手本人は「へぇ、そうなんですか(笑)」と薄い反応。好きな食べ物は「干し柿っすね、ハハハハ(笑)。家で僕、干し柿作ってたんで、地元(島根・浜田市)田舎すぎて、それ結構送ってもらったりとか」とマイペースな様子が窺えます。
その三浦選手の驚異のスパートを生み出しているのが肩甲骨まわりのやわらかさ。大きな腕振りが可能となり、推進力を生み出すことができます。
しかし、これまで箱根駅伝では思うような結果を残していません。1年生では1区区間10位、2年生では2区区間11位。この理由について三浦選手は「(箱根は)長すぎますね。(3000m障害の)7倍なので。20kmなので、『はぁしんどいな』と思いながら…」
得意とするのはトラック種目・中距離の3000m障害。ロードを走る駅伝とトラックでは走り方も異なるため、ロードに苦手意識があると言います。
さらに、周囲からは"オリンピアン"として見られるため、高すぎる期待がかけられてしまうことも。
三浦選手「気にしないことはないですし、耳には入ってきますけど、クヨクヨしないように心がけています」
10月に迎えた出雲駅伝。三浦選手は2区の5.8kmに出場。区間2位の好成績を残しましたが、ここでもロードへの調整に苦戦していたことを告白。
三浦選手「スタミナが圧倒的に足りていなかったですし、スピードと自分の動きがかみ合わなかった」
長い距離の克服へ、12月10日には箱根駅伝を想定したロードでの強化練習を行いました。
本番をイメージしたスピードで5km×3本の合計15km。ハイペースでリズムを刻み、足の使い方を意識することで、ロードに対応した体の動き方を習得しつつありました。
長門監督「今日いいよ、ほんと」
西澤侑真主将「やっぱ三浦の動きいいな~。キレイなんだよな、あいつ」
監督やチームメートも、本番直前の三浦選手の状態を称賛。そして三浦選手自身も「(ロードの)走り方をちょっとだけつかんできました」と効果を実感している様子でした。
2022年の準優勝メンバー10人のうち7人が残る順天堂大学。三浦選手を中心に16年ぶりの頂点へ挑みます。
三浦選手「いい走りができるんじゃないかなという自分にも期待感があるので、次の走者が背中を追えるような位置で渡したり、希望を持てるような位置に持ってきたり、押し上げたりっていうのが僕の役目だと思っています」