北京五輪に18歳で中国代表として初出場している谷愛凌選手。満席になることが珍しい競技会場のスノーパーク・メダリスト会見場が満席になり、各国からの取材が殺到するなど、今大会で最も注目を集める選手の一人です。

今大会、スキー・フリースタイルのビッグエアとスロープスタイル、ハーフパイプの3種目に出場します。2021年の世界選手権ではハーフパイプ、スロープスタイルで2冠を達成しています。

モデルとしても活動していて、有名雑誌に登場したり、ラグジュアリーブランドの広告にも登場。名門スタンフォード大学への進学も決定しており、スキーヤーとしての実力もさることながら才色兼備としても注目を集めています。

15日時点で、中国SNSのウェイボーのフォロワー数は497万人、インスタグラムのフォロワー数も110万人で中国では“スノープリンセス”、“カエル姫”の愛称で絶大な人気を誇っています。

父はアメリカ人、母は中国人で、2019年に中国国籍を取得。過去には「スキーを通じて、人々を団結させ、共通の理解を促進し、コミュニケーションを生み出し、国家間の友情を築きたいと思っています」とツイートしています。

しかし、国籍を変更した際には批判もおこり、スロープスタイルのメダリスト会見では、「アメリカで生活してきたけど、いま自分は中国人らしい？」と意地悪な質問もみられました。それでも谷選手は、「中国では、人が多いから私はほんの一部の人。自分に誇りを感じる。自分は影響力があるので、他の若い世代に影響を与えられるのもうれしい」と真摯な回答をしました。

8日に行われた今大会新種目のビッグエアでは、冬季五輪の中国史上最年少記録となる18歳158日で金メダルを獲得。15日のスロープスタイルでは銀メダルを手にしています。

スロープスタイルが終わった直後、日本テレビのインタビューに応じ、「18歳の女子として2つのメダルを取ったことに誇りを感じる」とコメントしました。

さらに、「日本の皆さんこんにちは。谷愛凌です。日本でスキーをしたくて、自分が日本にいったことはないけど、友達が日本はとても面白いと言っているので、日本のみなさんに会いたいです」と日本へのメッセージも発信。

谷選手は17日のハーフパイプに出場予定で、出場全種目でのメダル獲得を狙います。