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キャッチャー目線で見る大谷翔平 里崎智也さん「スイーパーにこだわらない配球の工夫が必要」

2023年5月21日 0:03
キャッチャー目線で見る大谷翔平 里崎智也さん「スイーパーにこだわらない配球の工夫が必要」
左から大谷翔平選手(写真:AP/アフロ)、里崎智也さん
20日に放送された日本テレビ「Going!Sports&News」にて、2006年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、キャッチャーとして侍ジャパンを初代王者に導いた里崎智也さんが、エンゼルスの大谷翔平選手について解説しました。

今季も二刀流で活躍する大谷選手は19日の試合で第10号ホームランを放ち、3年連続の2桁ホームランを達成するなど、打者では打率.287、10本塁打、31打点。本塁打はチームトップタイで、打点はチームトップの成績を残しています(日本時間20日の試合終了時点)。

一方、投手では開幕から5試合ホームランを打たれれず、防御率も0点台と圧巻の数字を残していましたが、16日の試合では自己ワーストタイトなる3本のホームランを打たれ5失点。防御率も3点台に悪化しました。

現在、大谷選手がバッテリー組んでいたオホッピー選手が左肩負傷で故障者リストに入るなど、キャッチャー陣に故障者が続出し、正捕手が決まっていないエンゼルス。

これに里崎さんは「今の大谷の投球スタイルでいうと、全部自分で配球決めているわけですから、キャッチャーの仕事は捕って止めて投げるだけって考えれば、キャッチャー代わってもそんなに影響ない」と言います。

大谷選手が打たれている原因について「相手も研究してきますから、投球割合でいうと約50%がスイーパー。50%もスイーパー・スライダー系が来るなら狙ってくる。困ったらスイーパーっていう配球になっている。甘く入ったところを打たれている」と解説しました。

実はここまで打たれたホームラン8本のうち、5本がスイーパー。16日の試合では、カットボールとストレートで攻めるも粘られた大谷選手は、甘く入ったスイーパーを狙われ、ホームランにされました。

これに里崎さんは「現状は抑えるのもスイーパー、打たれるのもスイーパー。相手がそうなるんであれば途中からカットボール、ツーシーム多めで、スイーパーにこだわらない配球の工夫が必要になってくる」と解説しました。

一方、3年連続で2桁ホームランを達成した打者・大谷について「フルスイングに見えてないところがいい証し。アスリートは一生懸命やっているように見える時はバランスが悪い。しっかりバランスが取れてタイミングも合っていたら、周りから見ると全力でやっているように見えない。それが一番いいところだと思う」と状態のよさについて話しました。