【箱根駅伝予選会】初の留学生・新監督・・・返り咲きを期す 上武大(前回14位)・城西大(前回15位)

◇第99回箱根駅伝予選会(10月15日、東京・立川)
【上武大学】
2004年に駅伝部創設。花田勝彦監督(現早稲田大監督)のもと強化が始まり、第85回大会で箱根駅伝初出場。そこから11年連続出場で常連校となり、これまでの最高成績は86回大会の14位。シード権にはなかなか届かずにいます。
第96回予選会で連続出場が途切れてからは、3年連続で予選敗退に終わっています。
■前回(第98回)予選会は?
1年ぶりの公式戦となった村上航大選手(当時3年)を筆頭に序盤から積極的にレースを進めましたが、個人で二桁順位は24位の村上選手、55位の渡辺一輝選手(当時4年)、92位の西村暉選手(当時4年)の3人のみ。中間層の強化という大きな課題を突きつけられ、第97回と同じ総合14位に終わりました。
■今シーズンここまで
東海大OBでアテネ五輪男子マラソン6位入賞の諏訪利成氏が5月に新監督に就任。さらに、チーム初の留学生となるカマウ・パトリック選手(1年)が加わるなど、チームに大きなメスが入りました。それでも、6月の全日本大学駅伝関東地区選考会は苦戦し、海村蓮選手(2年)が3組11着という健闘もありましたが、17位に終わりました。
■注目選手
村上航大選手(4年)前回の箱根駅伝本戦で関東学生連合の一員として4区を走りました。5000m、10000m、ハーフマラソンのいずれも、留学生のカマウ選手に次いで、日本選手としては最も良いタイムを持っています。
海村蓮選手(2年)6月の全日本大学駅伝関東地区選考会は3組11着と好走。さらに、7月には5000mで13分台(13分56秒84)をマークしました。
カマウ・パトリック選手(1年)チーム初の留学生。札幌山の手高では駅伝などで活躍。関東インカレ2部10000m3位。全日本選考会では苦戦しましたが、7月の士別ハーフマラソンでは、実業団勢やライバル校の選手を押しのけ、1時間01分06秒の好記録で優勝を果たしました。ロードでの強さがうかがえ、早くも強力な戦力と見られています。
■予選会のポイント
チームの主力であり、10000mで29分13秒台を持つ青山澪選手(3年)、額賀稜平選手(3年)がエントリーから外れており、戦力ダウンが心配されます。岩田楽也選手(2年)もハーフマラソンで1時間4分台の記録を持っており、欠場は痛手です。村上選手、カマウ選手らがいかに貯金を稼げるかが、箱根路に返り咲くための大きなポイントとなります。今季前半戦の勢いそのままに、海村選手が長い距離にも対応できるかも、カギを握りそうです。