【箱根駅伝予選会】復活なるか 55秒届かなかった拓殖大(前回11位)・名門再建を真名子新監督に託した大東大(前回12位)

◇第99回箱根駅伝予選会(10月15日、東京都立川市)
【拓殖大学】
箱根駅伝には戦前の第14回大会から出場。近年は90~97回大会まで8年連続で出場し、第94回、95回と初めて2年連続でシード権を獲得しました。第87回大会の7位が過去最高順位です。
■前回(第98回)予選会は?
前回予選会は、10位と55秒差で次点の11位に終わり、本戦への連続出場が「8」でストップしました。昨年度は全日本大学駅伝関東地区選考会で総合4位と前半戦は好調。留学生のジョセフ・ラジニ選手(当時3年)は10000mで学生記録(当時)を樹立し、箱根駅伝予選会エントリーの10000m上位10人の平均タイムは出場校中4番目と、通過が有力視されていました。
ラジニ選手は腰の痛みを抱えながら個人5位にまとめ、合田椋選手、桐山剛選手(ともに当時4年)はそれぞれ37位79位と二桁順位にまとめましたが、4番手以下が終盤にペースダウンし三桁順位と振るわず、予選敗退に終わりました。
■今シーズンここまで
「ゼロからの挑戦」をスローガンに掲げる今季ですが、6月の全日本大学駅伝関東地区選考会は、ラジニ選手(4年)の欠場が大きかった上に、1~3組を走った6選手が10000m31分超と振るいませんでした。主将の江口清洋選手(4年)も4組28着と、チーム全体で前半戦は不振だった模様です。恒例の阿蘇での夏合宿で走り込み、チームがどのような変貌を遂げたか・・・。4年生が主体のチームですが、下級生の奮起にも期待したいところです。
■注目選手
ジョセフ・ラジニ選手(4年)
1年時から三大駅伝に5回出場し、すべて区間5位以内と安定して好成績をあげています。箱根駅伝では1、2年と花の2区を任され、1年時には歴代5位タイとなる1時間6分18秒の区間2位で走りました。予選会でも、前々回に個人トップと活躍。今季の前半戦は試合に出ていませんが、万全であれば上位争いを繰り広げるでしょう。
江口清洋選手(4年)
今季の主将。2年時の箱根駅伝では8区13位。10000mはチームの日本選手で唯一28分台(28分49秒31)の記録を持っています。
工藤翼選手(4年)
2年時の箱根駅伝では10区13位と好走しました。スピードが持ち味。今季は全日本大学駅伝選考会で最終4組を任されました。
■予選会のポイント
前回はラジニ選手が個人5位ながらチームは11位。前々回の第97回予選会も、ラジニ選手が個人トップと大きな貯金を作りましたが、5番手以下が三桁順位で、チームは9位と下位での予選通過でした。ラジニ選手がタイムを稼ぐことは絶対条件ですが、チーム内で中位~下位の選手の奮起も欠かせません。もしもラジニ選手が本調子でなければ、ピンチとなるでしょう。