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センバツ開幕「2年分の甲子園」

2021年3月19日 14:13

第93回選抜高校野球大会が19日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕しました。2年ぶりの開催となった今大会、午前9時から行われた開会式では、新型コロナウイルス感染防止対策として、初日の3試合に出場する6校のみが甲子園球場で行進。その他の26校は事前にそれぞれ撮影した入場行進映像を大型スクリーンに流してリモートで参加しました。

そして、選手宣誓の大役を務めたのは仙台育英の島貫丞(しまぬき・じょう)主将。東日本大震災から節目の10年、そしてコロナ禍で大会が開催されることへの感謝などの思いを込めて力強く宣誓しました。

―以下、島貫丞主将の選手宣誓全文―

宣誓。きょうここに高校球児の憧れの舞台である甲子園が戻ってきました。この1年、日本や世界中に多くの困難があり、それぞれが大切な多くのものを失いました。答えのない悲しみを受け入れることは苦しくてつらいことでした。しかし、同時に多くのことを学びました。当たり前だと思う日常は誰かの努力や協力で成り立っているということです。

感謝。ありがとうございます。これは出場校全ての選手、全国の高校球児の思いです。

感動。喜びを分かち合える仲間とともに、甲子園で野球ができることに感動しています。

希望。失った過去を未来に求めて、希望を語り実現する世の中に。

そして、この3月で東日本大震災から10年となりました。日本、世界中に多くの協力や支援をいただき、仲間に支えられながら困難を乗り越え、10年前、あの日見た光景から想像できないほどの希望の未来に復興が進んでいます。これからの10年、私たちが新しい日本の力になれるように歩み続けます。

春はセンバツから。穏やかで鮮やかな春、そして1年となりますように。2年分の甲子園、一投一打に多くの思いを込めてプレーすることを誓います。

写真:日刊スポーツ/アフロ