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接戦また制した 明豊が初の決勝進出

2021年3月31日 19:17

31日、阪神甲子園球場(兵庫)で第93回選抜高校野球10日目の第2試合、明豊高校(大分)対中京大中京高校(愛知)の準決勝が行われました。

明豊はここまでエラー0と守備が持ち味。継投を駆使しながら、全試合2点差以内の接戦を制し、準決勝まで勝ち上がってきました。

一方、中京大中京は、ここまでプロ注目右腕・エースの畔柳亨丞選手(3年)が3試合を投げ2度の完封勝利をあげるなど活躍していましたが、球数制限でこの試合では121球までしか投げられず、この試合では先発を回避しました。

また打線は3試合でヒット23本を打ち23得点、好守の明豊高校相手に得点を奪えるかが注目されました。

1回裏、中京大中京がいきなり2アウトランナー2・3塁のチャンスを作ると、辻一汰選手(3年)が放った打球はレフトの深い位置へ。しかし阿南心雄選手(3年)が後ろに倒れこみながらもキャッチ。好守でピンチを救います。

守備から流れをつかんだ明豊は4回表、1アウト満塁のチャンスを作り、打席には塘原俊平選手(3年)。追い込まれながらもファウルで粘り迎えた7球目、外角高めの変化球をレフトへ運び犠牲フライに。先制点を奪います。さらに明豊は攻撃の手を緩めず、5点を奪います。

この流れを止めたのが中京大中京のエース畔柳投手。4回、2アウトランナー2塁のピンチで登板すると、明豊の2番・幸修也選手(3年)をわずか2球で抑えます。さらに5回・6回を無失点で抑えますが、「体に力が入らない状態になった」と監督に自ら申し出て、6回を終え降板します。

エースの奮起に応えたい打線は5-3と2点差に追い上げると、9回裏1アウト1・3塁と一発が出ればサヨナラのチャンスを作ります。しかし1塁ランナーが飛び出してしまい、1点を奪うもランナー無しに。最後は明豊のエース、京本真投手(3年)が打者をサードゴロに打ち取り試合終了。

ここまで全試合2点差以内で勝ち上がってきた明豊高校が、5-4でまたも接戦を制し、大分県勢としては津久見高校以来54年ぶり、明豊高校としては春夏通じて初となる決勝への進出を決めました。

初の優勝をかけた、東海大相模高校(神奈川)との試合は4月1日に開催予定です。

写真:日刊スポーツ/アフロ